国立国会図書館職員を目指す皆さんへ
関西館図書館協力課 依田 紀久
- 平成14年4月
- 入館、関西館総務課
- 平成15年4月
- 関西館電子図書館課
- 平成18年4月
- 関西館図書館協力課
- 平成19年8月
- ピッツバーグ大学図書館情報学大学院
- 平成21年5月
- 調査及び立法考査局国会レファレンス課
- 平成23年1月
- 調査及び立法考査局財政金融課
- 平成24年4月
- 関西館図書館協力課
はじめに
私は、これまで主に、関西館において図書館協力課の業務に、東京本館において調査及び立法考査局で国会へのサービスに携わってきました。また、平成19年からは、長期在外研究としてピッツバーグ大学図書館情報学大学院に在籍しました。以下簡単に、私の経験を紹介します。
調査及び立法考査局の業務
まず調査及び立法考査局(以下、調査局)ですが、調査局には、経済や外交など、分野ごとに担当課が設置されています。私は、財政金融関係の調査業務を担当する財政金融課に配属されました。ここでは、国会議員からの調査依頼への回答や調査レポートの作成等を行いました。私が在籍していた時期は、東日本大震災が発生した時期で、復興財源に関する調査依頼が多くありました。緊迫した状況の中で整理された情報を迅速に提供することの重要性を感じるとともに、図書館員として、阪神・淡路大震災や関東大震災の記録、さらにはもっと古いものまで、歴史上の出来事の記録をしっかりと保存し、いつでも、できればどこからでも使える状態にしていくことの重要性を強く感じた日々でした。
図書館協力課の業務
調査局での経験を挟んで、関西館では、電子図書館課や図書館協力課という部署で、レファレンス協同データベース事業や、図書館及び図書館情報学に関する調査研究事業に携わってきました。「レファレンス協同データベース」や「カレントアウェアネス・ポータル」の運営を担う業務です。前者は関西館で立ち上がったサイトで、図書館のサービスの核ともいえるレファレンスサービスの業務の具体的内容を知ることができます。また後者は創刊から30年以上の歴史を持つ情報誌『カレントアウェアネス』が関西館に引き継がれ発展したもので、時代とともに進化している図書館員の研究や実践の断片を読むこができます。いずれも平成14年関西館設立以後の10年で大きく成長し、現在、図書館界の方々、さらには図書館以外の方々にも多く利用されるものとなっています。これから図書館への就職を目指される方々にも、今の図書館員がどんなことに取り組んでいるのかを知るうえで役に立つと思いますので、是非ご利用いただきたいと思います。
長期在外研究等の経験
当館には、国内外の研究機関等で研究を行ったり、業務交流をしたりする機会もあります。また国立の図書館ということで、海外と関係する独特の業務があります。私も、これまで国際シンポジウムの運営に参加したり、在外研究として米国のピッツバーグ大学において研究活動をしたりする機会がありました。日本の事を発信していく、あるいは日本のノウハウを伝えていくことは重要なことと思いますので、当館職員を目指される方々には、このような業務・機会があることを知っていただければと思います。
さいごに
当館の仕事には、古い書籍に関わる仕事から先端的なICTに関わる仕事まで、サブカルチャーに関わる仕事から様々な分野の学術研究や国政に関わる仕事まで、国の"刊行物"のあり方を映すように、実に様々なものがあります。ご自身の関心事を大切にしつつ、それを育て活かしていく場所の1つとして、当館での勤務を考えてみていただければ幸いです。
