国立国会図書館職員を目指す皆さんへ
調査及び立法考査局行政法務課 大迫 丈志
- 平成19年4月
- 入館、総務部総務課
- 平成21年7月
- 調査及び立法考査局行政法務課
はじめに
私は、大学と法科大学院で主に法律を勉強していました。現在の仕事を中心に、これまでの経験を紹介します。
総務課法規係での仕事
最初は総務部総務課法規係に配属され、国立国会図書館の運営を規律するルールの整備をしました(係の仕事について、『国立国会図書館月報』580号,2009.7, p.12.にコラムを書きました)。インターネットで公開される情報が増えている現状に対応すべく、政府系のインターネット情報を包括的に収集する制度を作るプロジェクトが遂行された際には、国立国会図書館法や著作権法といった関係のある法律を改正する作業を通じて関わっていました。
行政法務課での仕事
入館3年目に調査及び立法考査局行政法務課へ異動となりました。専門的な調査を行う「小部屋」と呼ばれる課の1つです。6人の調査員が行政・法務分野の調査を分担しており、私は行政改革や公文書管理制度などの調査を担当しています。この課では、(1)日常的な情報収集、(2)依頼に基づく調査、(3)原稿の執筆と大きく分けて3つの仕事をしています。
情報収集
収集する情報は、納本制度に支えられた膨大な図書館資料を中心として、ほとんどが公開されたものです。中立性を意識しながら、情報を整理します。新聞6紙に目を通して政治や社会の動向を把握しつつ、行政機関などが公表した文書を読んで内容と位置付けを分析します。そして、海外の制度や新しい理論などについて知るために、外国の資料や専門雑誌を読んで日々勉強しています。このほか、公開資料からは得にくい情報を補うために、有識者を招いて説明を聴取したり、国内外の関係機関に出張して話を聞きに行くこともあります。私も、北欧の行政制度について詳しい情報を得るため、スウェーデンなど3か国に3週間滞在し、各国の中央省庁や議会などを訪問して担当者にインタビューを行いました。
依頼に基づく調査(依頼調査)
主に国会議員からの依頼を受けて行う調査(依頼調査)が、「小部屋」の調査員にとって基本的な仕事です。回答までの期限が短いことも多く、特に国会開会中は複数の依頼を同時に受けることも多いので、タスク管理が肝心です。適切な資料を用意し、各種の情報を整理・分析した調査レポートを作成して対応するので、日頃の情報収集が役立ちます。また、国会議員と直に面談して調査内容をレクチャーする場合や、政党の会合などで複数の国会議員を前にして説明をする機会もあります。
原稿の執筆(予測調査)
依頼調査の合間を縫って、国会での議論が予測されるテーマについて、年に1本のペースで原稿を執筆しています。このような予測調査の成果は、各種の刊行物に掲載されるほか、国会関係者に向けた政策セミナーを開催して発表することもあります。
おわりに
私は気になることを調べずにはいられない性格なので、調査という仕事が合っていると感じます。また、誰でも必要な調べものができる環境作りを担う国立国会図書館の仕事にも、やりがいを感じています。動機は十人十色であっても、国立国会図書館に力を貸したいと思ってくれたあなたと一緒に仕事ができる日を、今から楽しみにしています。
