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第40回ISSNセンター長会議参加報告―ISSNネットワーク設立40周年に際して

NDL書誌情報ニュースレター

NDL書誌情報ニュースレター2016年1号(通号36号)

【はじめに】

ISSN(国際標準逐次刊行物番号)を割り当て維持・管理する国際的組織「ISSNネットワーク」[1]には、現在88か国[2]が参加しています。そのISSNネットワークの各国のセンター長が1年に1回集まり、ISSN関係の重要事項を検討します。今回は2015年10月13日から16日にかけてセルビアのベオグラードにあるセルビア国立図書館で開催され、39か国から、45名が参加しました。今年の議題からいくつかを報告します。


セルビア国立図書館

1. ROADの最新状況

ROAD(Directory of Open Access scholarly Resources)は、ISSN Register[3]に登録された書誌データのうち、さまざまなオンラインの学術情報資源(学術雑誌、会議録、学術リポジトリ等)の書誌データを無償で公開するサービスです。ベータ版が2013年12月に公開され、2014年12月から本格稼働しました。本格稼働して初めての会議である今回は、ROADの最新状況が紹介されました。2015年9月現在の書誌データ数は約12,500件です。インド(1,272件)、ブラジル(1,124件)をはじめ、日本を含む42か国がデータを登録しています[4]

登録対象の学術情報資源に関しては、フランスの“OpenEdition”と現在交渉中です。また、“Portal de Portales Latindex[5]との協力合意の更新により、ラテンアメリカ各国やスペイン、ポルトガルの増加が見込まれています。

技術面では、Schema.org[6]による記述方法をROADに採用したことにより、Webの検索結果の上位にROADの書誌情報が表示されるようになりました。その結果、ROADの学術情報資源へのアクセスが増加しています。

その一方で、2015年9月末時点では、ROADの学術情報資源は154回ダウンロードされていますが、その大部分が学術関係者や大学図書館員によるもので、出版者によるダウンロードはほとんどありませんでした。また、各国センターから送られてきたISSNレコードのうち、たった3分の1しか、ROADと連携している外部の索引抄録などのデータベースに適合しませんでした。ROADの知名度の低さや各国センター担当者のスキルに改善の余地があるようです。

これらの問題を解決するために、今後、ISSN国際センターはさらなる広報活動を行っていく予定です。各国センターの担当者に対しては地域ごとの研修を実施して、スキルアップを図る計画が提案されました。

2. ISSNマニュアル改訂とISSN標準化の動向

前回前々回の会議の報告でISSNマニュアルの改訂に向けた検討を紹介しましたが、今回は、ISSNマニュアルを含め、ISSN標準化の動向が報告されました。その中からおもなものを紹介します。

ISSN標準化活動

ISSN国際センターには、データネットワークおよび標準化部門があり、ISSN規格と他の書誌標準の間の整合性の確保に努めています。

また、ISSN国際センターは、ISSN各国センターが、新たに標準を採用するのをサポートできるよう、ISSN規格だけでなく他の数々の標準に関与しています。

たとえば、IFLAとの関係では、ISSN国際センターは、標準化委員会、逐次刊行物部会、目録部会、FRBR(書誌レコードの機能要件)、ISBD(国際標準書誌記述)、PRESSoo[7]のレビューグループに代表を派遣していますし、ISSNネットワークからは2015年11月のRDA運営委員会(RDA Steering Committee:RSC)にも、参加する予定です[8]

ISSN規格改訂

ISSN規格は2016年1月に改訂期を迎えます[9]

改訂に関する問題は次のとおりです。

  • ISSNの範囲:デジタル出版物で違う版とは何か?PDF、html、EPUBはすべて違う版か?
  • ISSNの粒度:タイトルレベルか、号のレベルか?
  • ISSNメタデータ:EDItEURが管理するONIX[10]とのリンク。
  • ISSN料金と運営等。

ISSN国際センターでこれらの問題を整理して、ISOに設置されるTC46/SC9内の専門ワーキンググループにより改訂される予定です。

ISSNレビューグループの活動報告

ISSNレビューグループ[11]はISSNマニュアルの改訂を視野にISSN附属ガイドラインを作成する予定です。


ISSNセンター長会議の会議風景

【番外 ISSNネットワーク、設立40周年の現状】

ISSNネットワークは1975年に正式に設立され、2015年は設立40周年にあたり、記念のロゴを作成しました。前回の大会で提案のあった40周年記念のブログを作成して、各国のセンターの様子を掲載し、活動をアピールしました。

ISSN国際センターは、IFLAをはじめ、ISSNに関連する機関(政府機関、出版者、コンテンツプロバイダー等)との連携を強化するためにISSNネットワークのイベントへの参加を呼びかけ、多様な視点の共有を促進していることも今回の会議の活動報告の中で紹介されました。

また、時間的にも財政的にも会議参加が厳しい国に対しては、Web会議の参加希望があるかどうかを大会前に各国センターにアンケートを送って意向を確認し、Web会議を実施しました。これにより、たとえばイタリアは、実際の会場とWeb会議の両方に参加していました。

今回の会議ではISSN付与に関する実務的な方針の検討よりもISSNネットワークの組織の運営についての検討に多くの時間を割きました。

今回は40周年を記念して、各国センター間の親交を深める機会の多い大会であった一方で、情報環境が多様化する中で、ISSNネットワークを益々発展させ、それを維持していくために何をすべきかを考えて、変えていく時期に差しかかっていることを感じた大会でした。


ISSNセンター長会議の会場入口に飾られていた記念ロゴ入りの幕

【おわりに】

2016年は、ブラジルのリオデジャネイロでオリンピック・パラリンピックが開催されます。同じ年、同じブラジルのブラジリアで、11月に次回のISSNセンター長会議が開催される予定です。

今回の会議で、ラテンアメリカに対してISSNネットワーク参加への広報活動を進めるために調査をしているという報告がありましたが、ブラジリアでのISSNセンター長会議の開催がその広報活動の一助になることを期待しています。

胡 龍子
(えびす りゅうこ 逐次刊行物・特別資料課)

[1]ISSNネットワークは、パリにある国際センターおよび各国センターで構成されています。ISSN日本センターについては、以下のページをご覧ください。
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/issn/index.html#anchor07, (参照 2016-01-29).

[2]2015年12月からロシアが参加することになりました。

[3]ISSN Registerは、ISSN国際センターが維持・管理しているデータベースです。各国センターは、ISSNを付与した資料の書誌データをISSN Registerに送信します。

[4]日本の登録件数は、2016年2月12日現在、65件です。

[5]Portal de Portales Latindexについては、カレントアウェアネス・ポータルで紹介しています。
http://current.ndl.go.jp/node/19054, (参照 2016-01-29).

[6]Schema.orgについては、カレントアウェアネス-E E1192で紹介しています。
http://current.ndl.go.jp/e1192, (参照 2016-01-29).

[7]PRESSooについては、本誌2013年2号(通号25号)で紹介しています。
http://www.ndl.go.jp/jp/data/bib_newsletter/2013_2/article_03.html, (参照 2016-01-29)
現在は、Ver.1.0(2014年6月付け)が公開されています。
http://www.issn.org/the-centre-and-the-network/our-partners-and-projects/pressoo/, (参照 2016-02-10).

[8]実際に会議に参加しました。

[9]2016年2月12日現在、改訂されていません。

[10]ONIXは、EDItEUR(European Book Sector Electronic Data Interchange Group)が管理する出版物に関するメタデータ標準です。詳しくは、カレントアウェアネス CA1747をご覧ください。
http://current.ndl.go.jp/ca1747, (参照 2016-01-29).

[11]ISSNネットワーク内のISSNマニュアル、ISBD(国際標準書誌記述)とRDA(Resource Description and Access)との調整事項等について検討するグループ。


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NDL書誌情報ニュースレター(年4回刊)

ISSN 1882-0468/ISSN-L 1882-0468
2016年1号(通号36号) 2016年3月25日発行

編集・発行 国立国会図書館収集書誌部

〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1

メールアドレス:bib-newsアットマークエヌディーエルピリオドジーオーピリオドジェーピー(ニュースレター編集担当)