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コラム:書誌データ利活用(9)―「NDL書誌データ取得・検索シート」の使い方とカスタマイズ―その2 カスタマイズ

NDL書誌情報ニュースレター

NDL書誌情報ニュースレター2015年4号(通号35号)

本コラムでは、国立国会図書館サーチ(NDLサーチ)の外部提供インタフェース(API)を利用したツール、「NDL書誌データ取得・検索シート(同志社大学 原田隆史氏)」の使い方やカスタマイズ方法を紹介しています。

前回は「NDL書誌データ取得・検索シート」の入手方法と基本的な使い方を紹介しましたが、今回は、「NDL書誌データ検索シート」のカスタマイズ方法についてご紹介します[1]

【カスタマイズの前に】

「NDL書誌データ検索シート」は、Excelのマクロ機能を使用しています。このExcelのマクロの記述を修正することで、シートのカスタマイズができます。

今回は、「データ項目の追加」と「検索項目の変更」を例に、マクロを編集してカスタマイズを行う方法を説明します[2]

なお、シートのカスタマイズにあたっては、マクロの編集画面を開く必要があります。マクロの編集画面の表示方法は『「NDL書誌データ検索シート」のカスタマイズマニュアル』(PDF: 716KB)をご覧ください[3]

【表示させるデータ項目の追加】

「NDL書誌データ検索シート」では、2015年12月現在、「タイトル」「著者」「著者標目」「出版者」「出版年」「件名」「分類」「JP番号(全国書誌番号)」「資料種別」の9種類のデータ項目が取得できます。

これらの項目に加えて、たとえば、「内容細目」を右端のセルに表示させたい場合(図1)、「検索」ボタンに登録されているマクロに、データ項目を表示させるマクロを追記します。

また、「検索結果のクリア」ボタンを押した際に、追加したデータ項目の検索結果の表示もクリアできるよう、マクロの編集が必要となります。


図1 「内容細目」を表示させる箇所の確認

(1)表示させたいメタデータ項目のXPathの追加

マクロの編集画面にて、標準モジュールのModule1を選択すると、マクロが表示されます。このマクロのModule1のプロシージャ[4]「Sub search」内の「'出力したいメタデータ項目のXPathを書く」に「xpaths(9) = "dcndl:partInformation//dcterms:title" '内容細目」を追加します。シングルクォーテーション(')以降の赤字の部分はコメントです[5]


図2 マクロの編集―「出力したいメタデータ項目」にXPathを追加

(2)検索結果の削除範囲の変更

シート上にある「検索結果のクリア」ボタンを押したときに、(1)で追加したデータ項目の検索結果もクリアされるように設定します。

Module1のプロシージャ「Sub cleareResult」を以下のように修正します。


図3 マクロの編集―検索結果の削除範囲の変更

(3)マクロの保存とデータ項目の見出しの修正

マクロの修正が済んだら、変更したマクロを保存します。また、シートのデータ項目の見出しに「内容細目」を加えて、ファイルを保存します。

以上の手順により、「NDL書誌データ検索シート」に「内容細目」が表示できるようになります。「内容細目」の項目を追加したシートは、国立国会図書館非常勤調査員でもある同志社大学の原田隆史教授のページに掲載しています。


図4 「内容細目」が表示されるようになる

なお、(1)で追加する「xpaths(9) = "dcndl:partInformation//dcterms:title" ' 内容細目」は、データ項目の最後に「内容細目」を表示する場合の記述方法です。データ項目の最後以外に挿入する場合は、挿入したいxpathsの行の間に挿入し、一連の番号を修正します。

その他の項目を追加したい場合は『「NDL書誌データ検索シート」のカスタマイズマニュアル』「(4)参考(イ)DC-NDLとXPath」を参照し、追加したい項目のXPathを確認してください。

【検索項目の変更】

「NDL書誌データ検索シート」では、取得するデータ項目の追加以外に、検索項目を変更することも可能です。

たとえば、シートをダウンロードした状態では「キーワード」と「NDC」「NDLC」が検索項目になっていますが、マクロを変更することで、「著者」や「出版者」などで検索するように変更することができます。

今回は、キーワード検索を「著者」による検索に変更する場合を例に説明します。


図5 「キーワード」検索を「著者」による検索にしたい

(1)「検索する」ボタンのマクロの変更

マクロ編集画面を表示し、Module1のプロシージャ「Search」内の「' CQLクエリ作るよっ」より下の行にある以下の部分を修正します。


図7 マクロの編集―検索項目の変更

(2)マクロの保存と画面の検索項目の見出しの修正

マクロの修正が済んだら、変更したマクロを保存します。またシートの検索項目の見出しを「キーワード」から「著者」に修正して、ファイルを保存します。

以上の手順により、「NDL書誌データ検索シート」を「著者」で検索した結果をシートに取り込めるようになります。


図8 検索項目の「キーワード」を「著者」に修正
(図1と同じ「赤江瀑」による検索だが、著者による検索のため検索結果が異なっている)

「anywhere」(キーワード検索)を「creator」(作成者)に変更する例をご紹介しましたが、「publisher」(出版者)など、その他の検索項目に変更することもできます。詳しくは、「『書誌データ取得・検索シート』のカスタマイズ」の「参考(ウ)SRUで検索できる項目」をご覧ください。

【まとめ】

Excelのマクロを編集するので、多少難しく感じたかもしれません。今回の説明をさらに細かくしたマニュアル『「NDL書誌データ取得・検索シート」のカスタマイズ』(PDF: 716KB)を作成しましたので、カスタマイズがうまくいかない、難しいという方はこちらもご確認ください。

また、前回説明しました入手方法と基本的な使い方は、当館の遠隔研修「全国書誌データの利活用」の動画で、確認することもできます。動画では「NDL書誌データ取得・検索シート」についてだけではなく、全国書誌データの概要やその他のダウンロード方法についても説明していますので、ぜひご覧ください。

「図書館システムがないけれども目録を作りたい」、「選書リストを簡単に作成したい」、「文献リストを手軽に作りたい」、こんな時に「NDL書誌データ取得・検索シート」はきっと便利に使えます。

まずはぜひ一度、「NDL書誌データ取得・検索シート」をダウンロードして、触れてみてください。また、今回ご紹介した「NDL書誌データ取得・検索シート」以外にも、NDLサーチのAPIを利用したツールは数多く開発されています。こちらもお使いになっていただければと思います。

そして、「NDL書誌データ取得・検索シート」やその他のツールをお使いになり、「こんな時に使ったら便利だった」「こんなふうにカスタマイズしてみた」などありましたら、お知らせいただけるとありがたいです。

どうぞ今後とも、全国書誌データをご活用ください。

吉村 風
(よしむら かぜ 収集・書誌調整課)

[1]「NDL書誌データ取得シート」の最新版はマクロが複雑になっています。簡単にカスタマイズをするのは難しいため、今回の説明では割愛します。

[2]記事中の手順や画面はExcel 2013を使用したものです。お使いのExcelのバージョンによって、手順や画面が異なる場合があります。

[3]マクロ編集画面を開くための開発タブの表示方法については、4(ア)に、マクロ編集画面の表示方法については、2(イ)(1)~(2)に記載があります。

[4]プロシージャとは、プログラムを実行するための呼び出し単位(まとまり)です。

[5]コメントとは、マクロの内容について補足・説明などを記入したものです。コメントの部分はマクロの動作には影響しません。図では赤字で表現していますが、使用しているExcelの設定によっては緑など別の色で表示される場合があります。


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NDL書誌情報ニュースレター(年4回刊)

ISSN 1882-0468/ISSN-L 1882-0468
2015年4号(通号35号) 2015年12月24日発行

編集・発行 国立国会図書館収集書誌部

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