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トップ > 国立国会図書館について > 科学技術情報整備審議会 > 諮問・答申ほか > 第22回科学技術関係資料整備審議会における諮問事項に対する答申

科学技術関係資料整備審議会

科学技術関係資料整備審議会諮問・答申

第22回科学技術関係資料整備審議会における諮問事項に対する答申

国立国会図書館長
植木正張殿
科学技術関係資料整備審議会
委員長 緒方富雄

諮問事項
科学技術情報サービスの国際的重要性を認識し、さらに我国におけるこの分野の一次資料の整備不足の現状を省みるとき、国立国会図書館に於ては、科学技術関係資料の収集および利用体制についての整備を必要とすると思うが、そのための具体的かつ効果的な方策はいかにあるべきか

答申
 本審議会は、昭和56年4月23日付諮問をうけた標記について、第22回科学技術関係資料整備審議会において審議を行った結果、次のとおり答申いたします。

 国立国会図書館は、広く学術・文化及び科学技術等にわたる文献、資料を国として収集・保管し、これを文化的蓄積として後代に伝えるとともに、同時に、現在の国内社会はもちろん、国際社会からの活発な需要にも充分応え得る機能をもたなければならない。
 本審議会は、昭和53年5月1日の答申において、世界における科学技術の進展にかんがみ、国立国会図書館においては、当面、外国雑誌4万5,000種の収集を目標とする科学技術資料の網ら的収集が急務であることを指摘した。その後、国立国会図書館では予算措置が講じられ、科学技術の一次資料の収集・整備が進みつつあるが、なお目標の達成には至らず、また欧米の代表的図書館には遠く及ばない現状にある。
 近年、世界においては先進国と途上国とを問わず、それぞれの社会・経済における科学技術の重要性が一層深く認識されるに至り、先進国側としてもエネルギー危機の克服についてはもちろん、差し当たり持続的性格をもつようになったインフレーションおよび雇用の問題を解決するためにも、新しい科学技術、すなわち技術革新を、国際協力の下に進めていかなければならない時代にさしかかってきた。途上国側が開発のために科学技術を切に求めていることは言うまでもない。
 このような現状において、国立国会図書館は、まず、基礎科学を含む内外の科学技術資料をさらに網ら的に収集・整備するとともに、国内の研究者および一般利用者の調査・研究のため、積極的かつ効果的なサービスを行い得る体制の確立につとめなければならない。また、それとともに、国内における科学技術上の成果、あるいは、とくにアジア地域における科学技術資料を収集し、諸外国より技術援助その他の要望にも応え得るよう、その国際的利用体制を整備することは、今後におけるわが国の中央図書館としての使命である。
 これら科学技術資料の収集および利用体制の整備を進めるに当っては、科学技術情報流通の国際動向にたえず注意を怠らず、さらにわが国の全国計画と密接な協力を保ちつつ、次の方策を講ずる必要がある

一 科学技術資料の整備・充実

 昭和53年5月1日の答申においては、外国雑誌4万5,000種の収集のほか、技術レポート、外国学位論文、国際会議資料の整備にもつとめるべきことを指摘した。
 この答申以降、予算措置が講じられ科学技術資料の収集・整備が進み、国立国会図書館としてはかなりの実績をあげつつある。このうち外国雑誌については、昭和56年度末には1万5,000種に達する見込みであるが、その数はなお目標の三分の一に過ぎず、各国の主要図書館・情報機関と比較してもその差は大きく、内外の需要を充たすには未だ十分とはいい難い。この目標達成のため、今後収集すべき資料には選定および入手の困難を伴うものが多いが、その中には他に替え難い内容をもつものも少なくなく、国立国会図書館は、その本来の使命上、当面の利用の多寡にこだわることなく、その収集・整備に一層の努力をはらうべきである。
 この整備にあたっては、あらたに次の諸点に留意して一次資料入手の有効な方策を講ずる必要がある。

イ. 科学技術資料の基本的整備・充実

 ここ数年来、国立国会図書館における科学技術分野の外国雑誌の整備状況はおおいに改善され、昭和54年度当初は6,000種に過ぎなかった所蔵数が、昭和 56年度末には1万5,000種に達する見込みで、本年度における発注予定分(約2,000種)の入手を見込むと、その数は1万6,000種以上になると予想される。これにより、海外の主要二次資料に収載される雑誌は相当数保有され、かなり充実する見通しであるが、なお量的にはもちろん、質的にみても基本的なものに欠ける状況である。このため、まず海外の主要二次資料に収載される雑誌の網ら的収集をはじめとする基本的資料の整備に一層の努力をはらうべきである。
 会議資料については、現在年間約2,000件を受入れているが、世界中で開催される会議の数から推定するとなお不足している。技術レポート、外国学位論文についても、収集範囲の拡大をはかり、受入数は倍増したが、まだ網ら的とはいい難い。
 これらの基本的資料収集のため、予算上の措置および選書・収集体制の整備が必要である。

ロ. 通常の方法では入手し難い資料の収集

 諸外国において刊行される科学技術資料のうち、大学・研究機関・学協会等の刊行物の中には、通常の購入方法による入手が困難な資料がある。これらの資料は、調査・研究のために欠くべからざるものであるにもかかわらず、国内の他の諸機関においても全く欠落しているものが多い。
 諸外国の国立図書館では、このような資料をはじめ、入手の困難な地域の資料の収集には特に力を注ぎ、国際交換による入手や各地域に収集事務所をおき、職員を派遣して収集にあたらせるなどの方法をとっている。国立国会図書館においても、これらの方法を積極的に採り入れ、網ら的収集につとめるべきである。
 このため、次の具体的方策を考える必要がある。

  1. 購入方法を検討し、その改善をはかること。
  2. 国際交換による入手を促進すること。交換見返り資料としては通常英文のものが望まれるため、国内英文刊行物の確保につとめること。
  3. 国内の学協会や研究機関等が国際交換により入手したものを、購入または受贈する方法を考慮すること。
  4. 海外に職員を派遣して収集にあたらせること。
  5. 大学・研究機関・官庁の現地派遣職員、または学会出席、業務出張のため現地を訪問する職員に資料収集を委託すること。
  6. 外国の大コレクションの実態を絶えず調査し、その収集方法の研究につとめること。
ハ. アジア地域資料の収集

 前項の問題と関連して、一般には収集されていない地域の資料を収集することも、国の中央図書館としての責務である。とくにアジア地域における日本の役割を考える時、同地域の資料は優先的に整備する必要がある。
 しかるにこの地域の資料は、出版情報の不足、販売流通機構の未組織、言語上の理由等から収集に困難な点が多い。国立国会図書館は、アジア地域の科学技術資料を、前述の具体的方策により、できる限り網ら的に収集する手段を講ずるべきである。

二 科学技術資料の利用体制

 収集した資料の効果的な利用体制の確立は、資料整備と並んで不可欠の課題である。特に、近年のオンライン二次情報サービスの発達・普及により、その検索結果としての一次文献の入手要求が急増しており、各国ともその提供システムの整備が進められている。
 わが国においても、近年一次資料の複写依頼が非常に増加しており、大学図書館や日本科学技術情報センターなどの情報提供機関においては、その対応措置が実施されている。国立国会図書館においても、年々複写利用が増えているが、この増加に処理体制の整備が追いつかず、広範な需要に応じられない状況である。科学技術分野においては今後も入手要求の増大が見込まれるが、一次資料の国内最大収集機関である国立国会図書館では、その資料の有効な利用をはかるとともに、今後予想される増加に対応し、多様な要求に迅速・的確に応え得る効率的な利用体制を早急に確立する必要がある。
 そのためには、国内の他の情報提供機関との協力体制を確立し、国の中央図書館として一次資料利用のバックアップ機能を果たさねばならない。さらに海外からの複写要求に速やかに応じられる体制を整え、またアジアにおける科学技術資料提供センターとしての機能を備えることも、国際協力の面から重要である。

  1. 複写要求の数量的増大に対応できる体制をつくること。
  2. 利用者からの複写申込方法の改善をはかること。
  3. 複製物の入手に要する時間の短縮につとめること。
  4. 複写利用について、他の情報提供機関との協力体制をつくること。
  5. 雑誌を中心とする所蔵情報を整備し、オンライン提供をはじめとする広範な利用体制を整備すること。
  6. 文部省の「学術雑誌総合目録」等全国的所在情報ネットワークに対する協力も考慮すること。
  7. 電子ファイル・ファクシミリをはじめとする一次情報蓄積・伝達技術の調査研究をすること。
  8. 文献複写にかかわる著作権法上の諸問題に関連した内外の情勢を調査・把握すること。
三 わが国の科学技術情報の海外への提供

 わが国で刊行される科学技術情報の海外への提供については、すでに第18回本審議会答申において指摘したとおりである。その後国際的な状況が進展し学術交流の要望が強くなっているため、国内情報機関とも協力し、その具体的方策を講ずるべきである。まず、雑誌記事索引への国内欧文誌の採録をはかることを最初の手がかりとして、欧文図書の目録等の編集についても調査検討を加えるべきである。
 以上、科学技術資料の整備・充実およびその利用体制の確立、さらには科学技術情報を通しての国際協力の重要性を指摘してきたが、これらに関する上述の諸施策をこの際速やかに実施するために、国立国会図書館としてはさらに一層の予算上の措置を講ずる必要がある。

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