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トップ > 国立国会図書館について > 国立国会図書館の原点と発展―館長就任のご挨拶

館長挨拶

国立国会図書館の原点と発展―館長就任のご挨拶

大滝新館長
        大滝新館長

 ホームページをご利用の皆様に、第15代館長 大滝則忠から就任のご挨拶を申し上げます。

 このたび、4月1日付で、第15代国立国会図書館長を拝命いたしました。
 まことに身に過ぎる重責を担わせていただくことになりましたが、非才ながらも全力をもって、誠心誠意、自らに課された職責を果たす決意で着任いたしました。皆様にはどうぞよろしくご指導ご支援のほどをお願い申し上げます。
 国立国会図書館は、昭和23(1948)年2月、戦後の日本新生に取り組む活力が横溢した時代に、新しい国会と国民のために役立つ施設として、国立国会図書館法に基づいて創設されました。国立国会図書館法の前文にある「真理がわれらを自由にするという確信に立って、憲法の誓約する日本の民主化と世界平和とに寄与することを使命として、ここに設立される。」という宣言は、国立国会図書館の原点を示しています。そして、国立国会図書館法には、国会議員の職務遂行に資する議会図書館であると同時に、広く国民のさまざまな社会活動の基盤としての国立図書館として活動するという、国立国会図書館の変わらない使命が明記されております。
 国立国会図書館は創設以来、段階的に多様な図書館サービスを飛躍充実させて発展を遂げてきました。これまでの64年の歴史は、便宜的に大きく4期に分けられ、第1期の創業期(創設から1968年東京本館の本館全館開館まで)、第2期の発展期(続く1986年新館開館まで)、第3期の変革期(引き続く2002年関西館及び国際子ども図書館の開館と、それに伴う2004年東京本館リニューアル開館まで)を経て、現在は第4期の半ばに至っています。背景には、図書館資料の増加に対応するための書庫の増設が約20年周期で必要であったという要因があり、監督機関である両院の議院運営委員会の理解と指導のもと、大型の施設拡充という絶好の機会に、機能面の飛躍充実が図られるという歴史のサイクルを辿っているということができます。また、それぞれの時期に、国民利用者からの大きな期待と支援があったからこそ実現できていることでもありました。
 現在する第4期は、これまでのサービス計画を着実に定着させるという成熟期であると同時に、未知の電子媒体情報に本格的に取り組む必要に直面しているという第二創業期と位置づけられると思います。現下においては、急速に変化する情報流通環境に対応して、電子媒体情報を収集・蓄積保存し、効果的に利用に供することができる体制を確立することが喫緊の課題となっています。私は、長尾真前館長の卓越したリーダーシップを引き継ぎ、社会各層の理解を得るべく努力しながら、この未踏の分野に取り組む覚悟です。
 私は上記の区分での第2期初めに国立国会図書館で図書館人として一からスタートし、第3期末までの36年余を奉職いたしました。いま、7年振りに新しい持ち場を得て戻ってまいりましたが、この間の館の内外の動きは目覚ましいものがあります。この際、利用者の目線に立って、国立国会図書館のあり方を新鮮な感覚で捉え直すことから取り組みを始めたいと考えております。
 私にとって半世紀近くにわたる座右の銘は、「近きより」という言葉です。「汝の最も近い義務を果たせ、汝が義務と思うところを果たせ。しかる時は次に汝の一層重大な義務が明瞭になるであろう」*。今後に進むべき方向性についての館内認識を共有しながら、職員一同の先頭に立って、近きより、着実に歩を進めたいと思います。
 皆様のご指導ご鞭撻を重ねてよろしくお願い申し上げます。

*正木ひろし著『近きより』(弘文堂、1964.12)p.5に翻刻されている個人雑誌『近きより』
昭和12年4月号の創刊の辞にカーライルの言葉として引用されている。


国立国会図書館長 大滝則忠

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