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トップ > 国立国会図書館について > 活動実績評価 > 活動実績評価に関する有識者会議 議事概要(平成28年6月17日開催)

平成28年度第1回 国立国会図書館活動実績評価に関する有識者会議 議事概要

1.開催日時

平成28年6月17日(金)13時28分から15時45分まで

2.開催場所

国立国会図書館 東京本館本館 総務課第一会議室

3.構成員

(座長)糸賀 雅児(慶應義塾大学文学部教授)
    小野 達也(鳥取大学地域学部教授)
    角川 歴彦(株式会社KADOKAWA 取締役会長)
    只野 雅人(一橋大学大学院法学研究科教授)
    田辺 国昭(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
    辻 由美(作家・翻訳家)

4. 国立国会図書館出席者

網野副館長、山田総務部長、伊藤総務部企画課長

5. 主な会議内容

平成27年度国立国会図書館活動実績評価(案)について国立国会図書館(以下「NDL」という。)から説明を行った後、有識者会議構成員(以下「有識者」という。)による意見交換を行った。意見交換の概要は、以下のとおりである。

目標1について

有識者:前年度との相違点はどこか。

NDL:全体としては前年度の水準を保っているが、特徴的な点としては、依頼調査の処理件数のうち調査報告書等の作成が減少し、面談が増加しているということがある。

有識者:依頼調査の処理件数については、参考指標の5(調査報告等作成)が、前年度に比べ5分の1程度減少している。何か理由があるのか。

NDL:国会の状況は毎年変化するためはっきりとは分からないが、面談件数が多くなっていることに表われているように、至急の依頼案件が多かったためではないか。

有識者:処理件数全体に占める調査報告等作成の割合は低下したものの、高水準を維持していると言える根拠について、評価書に示していただきたい。

有識者:調査報告といっても様々だと思うが、同じエネルギーで対応されているのか。

NDL:調査報告とは、提供資料の解説ではなく、データを組み合わせ、分析した結果をメインに記載したものである。そうはいっても1枚で片付くようなものと、10ページ近くになるものがある。1枚ものは部内の評価では、メモという位置付けで、調査報告に値するものは枚数も多く、分析的なもの、と基準を高くしている。2年くらい前から基準を厳しくしたため、調査報告の数が減少しているのではないかと推測する。内部努力としては水準を高く保っている、ということをにじませたくこのように書いたが、書き方を工夫してみたい。

有識者:平成24年度からの数字が記載されている中、4年間の中でも非常に低い数字に見える。説明できる点で、質的な面で高水準と言える、とした方が良い。

有識者:平和安全法制議論の時に、外国の事例、過去の事例などを調べてほしいという依頼があった場合、依頼内容を具体的には公開できないだろうが、どのくらいまで公開できるのか。

NDL:依頼事項は秘密扱いを遵守するが、平和安全法制は国会で議論されているので、このレベルまではお答えできるが、質問の意図が伝わってしまうような形での公表は難しい。

有識者:国会会議録は公開されるはず。会議録の範囲内では言えるのではないか。

NDL:質問のために国立国会図書館調査及び立法考査局を利用したことを推測されるおそれがあり、我々の守秘義務違反につながるため、秘密である。

有識者:中立性とは言わないが、依頼者を明らかにできないのは当然と思う。ただ、どういう依頼があり、去年はこのようだったと、データを使って予測して対応されているなら良いと思う。また、どのような文献を使っているか、など、調査のやり方についても把握しておくことは必要である。

NDL:依頼調査で受けた質問を一般化し、この問題についてはこう分析できる、というような内容の論文を収めた『調査と情報―ISSUE BRIEF―』などの刊行物を出している。論点の予測は刊行物の形でも行われている。

有識者:NDLの指摘は、予測調査の注1のことか。『外国の立法』等公表されているため、予測調査の内容は分かるが、予測調査は依頼調査1件に対して一対一対応しているわけではないのか。

NDL:予測調査の件数は論文単位で、例えば『調査と情報―ISSUE BRIEF―』1号は1件、としている。依頼があるかどうかに関係なく予測する場合と、国会で議論が継続している場合に『調査と情報―ISSUE BRIEF―』に組み込んで公にするという場合などがある。

目標2について

有識者:目標2の評価で「納本制度の広報に力を入れることにより、未収資料の納本率の向上に一定の効果がありました」とある。同じようなことが、戦略的目標2-1「納本による資料収集の強化」の「重点的に取り組む事業の実施状況」で「分野別に個別の出版社へ督促した結果、コミックスや分冊百科、社史等について、納入率が上がりました」と記載されている。目標2の全体評価の記載はこれを指しているのか。コミックスや分冊百科、社史等の納入率が上がり、それ以外は例年どおりということか。

NDL:戦略的目標2-1では納入率と書いたが、コミックスや分冊百科、社史等について、個別の出版社に督促した結果、納入していただいて一定の効果があったという趣旨である。それ以外は例年の水準を維持している。

有識者:出版社に働きかければそれなりに効果があるので、他の分野も、納入の状況が良くないとわかった場合には、督促をかけることになるか。今回は、たまたまコミックスや分冊百科等になったのか。

NDL:状況を把握した結果、コミックスや分冊百科等を対象とした。

有識者:コミックスや社史以外にも、どの分野の納入率が高くて、どの分野が低いということは統計的に出ているのか。

NDL:分野別の納入率は算出し難く、コミックスや社史については、アンケートや利用者の投書など外部からの指摘等が端緒となって納本漏れを経験的に把握している。

有識者:コミックスや社史等の納入率は必ずしも明確には出てこないので、個別の評価をどうしても読んでしまう。

NDL:わかりにくいのは御指摘のとおりかと思う。

有識者:戦略的目標2-6「資料の保存」の評価指標「8 資料保存対策を行った資料点数」で、「指標8は目標値を下回りましたが、引き続き必要な保存対策を実施しました」とあり、それはそのとおりかと思う。一方、3か年平均基準型は、サービスレベルを維持することを意味する定義だが、実績値は平成24年度から下がり続けていることへの説明が何か一つほしい。

NDL:毎年、資料保存対策に関する経費の範囲で必要なものに優先度をつけて、保存対策を実施している。

有識者:量的には減ってきていることと、一方で、より緊急度や必要度の高いものを優先的にやっていると書いてよい。

有識者:一般の公共図書館などでは、予算が減っている状況があるが、NDLでもあるのか。

NDL:当館も予算の状況は厳しい。

有識者:納入出版物代償金について、「高額出版物が納入された場合は、納入義務の対象に当たるかどうか的確に判断し、納入出版物代償金の支払いについて、一層厳正な運用に努めてまいります」と評価している。納入義務の対象に当たるかどうかどのように的確に判断するのか。

NDL:運用では、頒布の目的で、50部から100部頒布されるものは出版物としてきた。ただ、最近は要求の都度オンデマンドで頒布する形態もあるので、最終的に部数を確かめられない。そういったものをどうするか。今後は実際に、50部なり100部を出版されたことをもって、納入義務の対象となる出版物とするような形式的な基準を決める方向で検討している。さらに、出版物要件とは別に、代償金を支払う際に、出版に要した実費の精査が必要になる。

有識者: Print On Demandなど印刷機械のデジタル化の中で、50部から100部としての出版物もあまり意味を持たなくなってきてしまう。NDLとしてどう考えるかを真摯に受け止める必要があるのではないか。制度を見直して、ある基準をつくり、社会的な非難に耐えうるものを作る必要がある。

有識者:欧米はPrint On Demandが先行している。欧米の図書館にも基準があって、NDLは学べばいいということもありえるので、広く海外の知識を吸収して、我々にも示してほしい。

有識者: Print On Demandの場合と、直接ダウンロードしてタブレット端末で読む場合では、どちらの方向が有力だと考えるか。

有識者:今年の日本の出版界の電子書籍の比率はだいたい9%で、アメリカでも電子書籍のマーケットは落ちて、紙も盛り返している。電子書籍が延びて、紙に置き換わるのは幻想で、紙も残る。

目標3について

有識者:遠隔アクセスが増えたから、直接アクセスが減るかと思ったら、むしろ直接アクセスも増えている。遠隔で検索し、この資料が使えるということが分かれば、ここに来て直接資料を見るということか。

有識者:来館者の高齢化が進んでいるということはないか。

NDL:利用者アンケートで年代を伺っているが顕著な傾向は見られない。

NDL:デジタル化資料については、館内限定公開のコンテンツもあり、また、広報にも力を入れているので、認知度が上がっているのではないか。さまざまなコンテンツの検索ができるようになって、利用を喚起しているということもあるかと思う。

有識者:利用者のプロファイルが分かってくれば、対応の仕方も変わってくると思う。

有識者:来館目的も聞いているのか。

NDL:アンケートでは、来館目的として調査研究や趣味・教養などを選択肢に設けている。

有識者:デジタルデータのアクセス数が急増している。

有識者:利用の半分以上は、首都圏の外側の直接来館が難しい方なのか。やはり首都圏が多いのか。ウェブ経由も多いので、遠隔の人はすごく助かると思う。

有識者:図書館向けデジタル化資料送信サービスの参加館数が急増しているが、具体的にどう取り組まれたのか。

NDL:説明会や研修の機会に、サービスについて説明している。そういった取組が増加につながっていると考えている。

有識者:参加するにはある程度利用環境が整っていないと参加できない。参加館が675館となっているが、日本の公共図書館や大学図書館の総数を考えると、もっと多くても良い。他の図書館で入手が難しい資料をNDLで持っていれば、地元の図書館を通じて利用できるようになる。

有識者:対象は著作権が切れているものか。

NDL:著作権が消滅していないものもあるが、絶版になっているもので、かつ事前に出版社に対して、デジタル化の復刻等の予定があるかを聞き、予定があれば、送信の対象としないという除外手続も行っている。出版社に配慮してかなり慎重に取り組んでいる。

目標4について

有識者:戦略的目標4-3の評価指標6「イベントの開催回数」は、評価指標8「子ども読書活動に関するイベントの開催回数」を含んだ数字か。含まれるとすれば、全体の総数が少ないという印象を受けた。

NDL:含む。

有識者:49回ということで、ほぼ毎週開催されてはいる。いずれも1日限りのイベントか。2日や3日にわたる場合も1回と数えているのか。

NDL:数日にわたるものもあるが、1回と数えている。

有識者:そう考えれば、妥当だろう。しかも、国際子ども図書館がリニューアルの時に閉めていたということがある。

国立国会図書館活動実績評価について

有識者:今後の活動実績評価について、どのような点についてNDLが取り組んでいけばよいか。少し大きな視点から意見をお願いしたい。

有識者:基本的には指標の取扱いが丁寧で、データの作り方を改善されたりしていることは積極的に評価したいが、指標と目標値がセットになっていて、目標値の設定の仕方が、「3か年平均基準型」、「前年度基準型」、「既定目標値型」の大きく三つに分けられていることが、気になっていた。一つは、改善を目指すのであれば前年度と比較し、現状維持であれば3か年平均を取るというように、目標値が現状維持を目指すのか、改善を目指すのか、の二つに大きく分かれているが、全部の指標に当てはまるのか。もう一つは、目標値を明確に設定できるものもあれば、難しい目標の場合や、予算制約があるものなどもある。現状は混在しているが、場合によってはアウトプット(整備した点数等)か、アウトカム(満足度や利用者数等)か、という二つに明確に分ける方が分かりやすくなるのではないか。その辺りを今後是非検討してもらいたい。さらに、指標は担当している原部局がしっかり使えるものが良い。

有識者:評価は、量の部分は定量化しやすいが、質の部分の表現が難しい。特にNDLの業務は効率化にはなじまない部分もあり、むしろ非効率でもやらなければならないものも随分ある。評価自体は数値化され、洗練された感じはするが、質の改善の部分をどのように表現するか留意いただきたい。

有識者:全体の評価の仕方については、自分としてはそれなりに納得している。NDL自体は十数年前に比べて、すごく良くなっているので、むしろ日本の図書館全体を視野に入れ、他の図書館のことも考えてほしい。外国の新しくできた図書館が進化を遂げている一方で、現在の日本の図書館は資料費の削減や職員の雇用の問題などあり、後退している。NDLには、図書館のあるべき姿を検討する会議のようなものをつくる呼びかけをイニシアチブをとって行ってほしい。

有識者:NDLの業務は、国会に対する調査サービス、資料の収集・保存、利用が大きい三つの柱だと思う。これだけを考えるとルーティン業務で指標を立てざるを得ないのは分かるが、周囲の環境はここ数年間でも変化している。評価を評価だけでやると、余計な作業をしているという印象もあるので、これを自然にPDCAサイクルの中に流して業務改善につなげるという方向にして、中期目標と年度の事業計画、評価を自然な流れでできるような体制にしてほしい。環境の変化については、新しい館長が来られて、新たな中期目標を立てた後に何をやらなければならないという方向性が出てくるのだと思う。その中で、国会に対する調査サービスについて言えば、外国の制度紹介だけではなく、収集した情報を分析するというプラスアルファの作業を、業務の中に入れ込むとともに、それを測定することを評価に入れ込まないとならないと思う。収集と利用についてはデジタル化にどう応えるか、法制度上も含め色々と難しい面もあるが、適切に舵取りをやってほしい。

有識者:NDLは世間と離れた所に存在しているのではなく、社会とパラレルに変化してほしいとの観点から、自分が身を置く業界の空気を伝えたいといつも思ってきた。それなりの役割を果たせたと思う一方で、有識者会議としての議論は深まりつつあるという感じはするものの、一定の評価を与えて良いのかという点に関しては、まだまだ足りなかったと思っている。

有識者:当初はNDLの活動実績評価についてNDL側も随分戸惑いつつ、評価書を作成していたと思う。それが6、7年経過し、業務でどのような目標を掲げ、それに基づいてどのように改善をしていけば良いのかというPDCAサイクルそのものも定着化して、ルーティン化しつつある印象はある。実際にNDLの各部門の業務の中でこの評価がどう位置付けられているのかは分からないが、当初の有識者会議に比べると随分評価のやり方は落ち着いていて、有識者の指摘に対する説明も的確にされるようになってきた。その意味で、有識者会議は、自己点検評価に対する第三者のコメントの場となっており、活動実績評価が、国民への説明責任を十分果たすものになっていると思う。説明責任を果たすという意味では、こうした場が引き続き機能していくことが重要だ。

NDL:8年前に比べると少しずつではあるが、PDCAサイクルがNDLの血となり肉となってきたと感じている。有識者の皆さまにはこの8年間、自己評価について評価の手法の観点から色々とご意見をいただき、公正・客観的な評価をするという目的はある程度達成できたが、一方で、先程いただいた御指摘のとおりまだまだの部分もあり、道半ばである。来年度からの中期目標を立てるところなので、御指摘いただいたような中期目標と計画と評価の部分が自然に結びつくようなサイクルで進められるように一層の改善をしていきたいと考えている。今回が最後になる方には、感謝申し上げる。

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