平成24年度利用者アンケートの詳細な分析
国立国会図書館では、サービスの利用動向や利用者の満足度・要望を把握するために、来館利用者を対象としたアンケートと、遠隔利用者(電子図書館サービスや遠隔複写サービスなど来館せずに利用できるサービスの利用者)を対象としたアンケートを、毎年、交互に実施しています。
アンケートの結果は、評価制度 「活動実績評価」の中で活用し、サービスの改善につなげています。
分析手法
アンケートで得られたデータは、民間企業で活用されている顧客満足度(CS)調査を応用した手法で分析しています。まず、アンケートで当館ホームページの内容の充実度、遠隔複写サービスにかかる料金など、サービス項目ごとに満足の度合いと改善要望の有無を尋ねます。その結果から「満足度*1」「改善要望度*2」を算出し、両者の相関についてグラフを用いて分析します。すると、国立国会図書館のサービスのうち、利用者が改善を望んでいるものは何なのか、対応の優先順位を明らかにすることができます。
具体的には、満足度を縦軸に、改善要望度を横軸にとった散布図を作成します(下図参照)。各軸を全サービス項目の満足度と改善要望度、それぞれの平均値で二分*3すると、グラフは四つの領域に分けられます。この中で、右下の領域に位置している項目が、満足度が低いとともに改善要望度が高く、対応の必要性が高いものになります。
図 満足度・改善要望度分析における四つの領域

領域Ⅰ(右下)… 満足度が低く、改善要望度が高い(最も優先して対応する必要がある)
領域Ⅱ(右上)… 満足度が高く、改善要望度が高い(利用者が強く期待している)
領域Ⅲ(左上)… 満足度が高く、改善要望度が低い(当面、対応策は不要)
領域Ⅳ(左下)… 満足度が低く、改善要望度が低い(利用者からそれほど期待されていないか、利用自体が少ない)
*1)満足度は、当該コンテンツの満足度の総回答者数に占める各項目の回答者数の割合に、「満足」=100、「どちらかといえば満足」=50、「どちらかといえば不満足」=-50、「不満足」=-100を配点して換算した。
*2)改善要望度(%)は、回答者全体のうち、当該項目の改善希望を選択した割合。
*3)領域を区切る値は、アンケート全項目の満足度と改善要望度の平均値。
分析結果
平成24年度の国立国会図書館ホームページアンケート(個人向けアンケート)と図書館アンケートについて、以下の図1、図2のとおり、満足度と改善要望度の相関分析を行いました。なお、図書館アンケートの送付先は、前回までは登録利用機関から無作為抽出していましたが、今回は遠隔複写サービスを利用している機関から抽出しました。個人向けアンケートと図書館アンケートに共通してグラフの右下に位置する、満足度が低く改善要望度が高い項目は、当館ホームページの「情報の探しやすさ」、NDL-OPACの「操作のしやすさ」、国立国会図書館サーチの「操作のしやすさ」、「画面の見やすさ」、遠隔複写サービスの「料金」、「複写物の提供までの日数」、外国刊行資料の充実度でした。
図1 満足度・改善要望度分析(平成24年度国立国会図書館ホームページアンケート)

図2 満足度・改善要望度分析(平成24年度図書館アンケート)

| 表記 | 項目名 |
|---|---|
| [OPAC]a | [OPAC]データ件数の多さ |
| [OPAC]b | [OPAC]内容情報の詳しさ |
| [OPAC]c | [OPAC]新刊資料情報提供までの時間 |
| [OPAC]d | [OPAC]操作のしやすさ |
| [OPAC]e | [OPAC]データのダウンロード機能 |
| [OPAC]f | [OPAC]レスポンスタイム |
| [サーチ]a | [サーチ]データ件数の多さ |
| [サーチ]b | [サーチ]内容情報の詳しさ |
| [サーチ]c | [サーチ]新刊資料情報提供までの時間 |
| [サーチ]d | [サーチ]操作のしやすさ |
| [サーチ]e | [サーチ]画面の見やすさ |
| [サーチ]f | [サーチ]レスポンスタイム |
また、前回とはアンケートの送付対象が異なるため、単純に比較はできませんが、個人及び図書館の満足度の経年変化は次のとおりです。(図3)
図3 満足度の経年変化

これらのアンケートの結果を参考に、今後も利用者の皆様に一層満足していただけるサービスの提供に努めていきます。平成24年度アンケートにご協力くださった方々に深く御礼申し上げるとともに、今後ともご協力をお願いいたします。
