平成21年度利用者アンケートの詳細な分析
国立国会図書館では、サービスの利用動向や利用者の満足度・要望を把握するために、来館利用者を対象としたアンケートと、遠隔利用者(電子図書館サービスや遠隔複写サービスなど来館せずに利用できるサービスの利用者)を対象としたアンケートを、交互に隔年で行っています。
アンケートの結果は、当館が導入している評価制度
「活動実績評価」の中で活用し、サービスの改善につなげています。
アンケートで得られたデータは、民間企業で活用されている顧客満足度(CS)調査を応用した手法で分析しています。この分析によって、国立国会図書館のサービスのうち、利用者が改善を望んでいるものは何なのか、対応の優先順位を明らかにすることができます。具体的には、アンケートで「複写物の品質」など、サービス項目ごとに満足度と改善要望の有無を尋ね、その結果から「満足度」「改善要望度」を算出しています。
両者の相関関係を示したのが、図1・図2です。満足度・改善要望度の各軸は、全項目の平均値で二分しており、この結果、グラフは四つの領域に分けられます。この中で、右下の領域に位置している項目が、満足度が低いとともに改善要望度が高く、対応の必要性が高いものです。
図1 満足度・改善要望度分析(平成21年度東京本館来館利用者アンケート)
※ 満足度(点)は、回答者全体に対する各項目の回答割合に、「満足」=100点、「やや満足」=50点、「やや不満足」=−50点、「不満足」=−100点、「無回答」「利用していない」=0点を配点し、これに各項目の回答率を掛けたものを足しあわせて算出。改善要望度(%)は、回答者全体のうち、当該項目の改善希望を選択した割合。領域を区切る値は、全項目の満足度と改善要望度の平均値。
図2 満足度・改善要望度分析(平成21年度関西館来館利用者アンケート)
当館では、過去の利用者アンケートでこの領域に位置していた項目を対象に、サービス改善を行ってきました。図3は、平成19年度来館利用者アンケートと比較して、満足度・改善要望度に改善が見られた項目を示したものです。
図3 満足度・改善要望度の経年変化

※ ■は東京本館アンケート、●は関西館アンケートでの質問項目
※ 青は今回(H21)アンケート、赤は前回(H19)アンケート
※ 領域を区切る線は、H19来館利用者アンケートの全項目の平均値
今後もアンケートの結果を参考に、利用者の皆様に一層満足していただけるようなサービスの提供に努めていきます。末尾ながら、平成21年度アンケートにご回答くださった方々に深く御礼申し上げるとともに、今後ともご協力をお願いいたします。
参考資料
(PDF file: 336KB)
「『満足度』と『重要度』を用いた業務分析−国立国会図書館の利用者アンケートをもとに−」『現代の図書館』Vol.47,No.1(2009),pp.36-44.
