• 利用案内
  • サービス概要
  • 東京本館
  • 関西館
  • 国際子ども図書館
  • アクセス
  • 複写サービス
  • 登録利用者制度
  • オンラインサービス
  • オンラインサービス一覧
  • 国会関連情報
  • 蔵書検索
  • 電子図書館
  • 調べ方案内
  • 電子展示会

トップ > 国立国会図書館について > 納本制度審議会 > 第21回納本制度審議会議事録

第21回納本制度審議会議事録

日時:
平成23年9月20日(火)午後1時30分~2時30分
場所:
国立国会図書館 本館4階特別会議室
出席者:
中山信弘会長、濵野保樹会長代理、石﨑孟委員、遠藤薫委員、相賀昌宏委員、角川歴彦委員、岸本佐知子委員、福井健策委員、藤本由香里委員、山﨑厚男委員、山本隆司委員、湯浅俊彦委員、植村八潮専門委員、大久保徹也専門委員、三瓶徹専門委員
会次第:
1. 委員の委嘱の報告
2. 専門委員の委嘱の報告
3. 代償金部会における調査審議の経過及び議決に関する報告
4. 国立国会図書館長の諮問
5. 諮問の補足説明(オンライン資料収集制度化の検討状況)
6. 小委員会の設置
7. 今後の日程について
8. その他
配布資料:
(資料1)第20回納本制度審議会議事録
(資料2)納本制度審議会委員・専門委員名簿
 付:平成23年9月1日付け官報該当部分(写し)
(資料3)平成23年6月28日付け諮問書(写し)
 国立国会図書館法第二十五条の規定により納入する出版物の代償金額に関する件(昭和50年国立国会図書館告示第1号)第2項第2号に規定する納入の一括代行事務に要する金額の見直しについて(平成23年6月28日国図収1106211号)
(資料4)平成23年7月29日付け納本制度審議会答申(写し)
 国立国会図書館法第二十五条の規定により納入する出版物の代償金額に関する件(昭和50年国立国会図書館告示第1号)第2項第2号に規定する納入の一括代行事務に要する金額の見直しについて
(資料5)諮問書(写し)
 平成22年6月7日付納本制度審議会答申「オンライン資料の収集に関する制度の在り方について」におけるオンライン資料の制度的収集を行うに当たって補償すべき費用の内容について(平成23年9月20日国図収1109072号)
(資料6)オンライン資料運用想定資料
(資料7)小委員会の設置及び小委員会の調査審議事項等について
(資料8)今後の日程(案)
(資料9)国立国会図書館法(昭和23年法律第5号)(抄)
(資料10)納本制度審議会規程(平成9年国立国会図書館規程第1号)
(資料11)納本制度審議会議事運営規則(平成11年6月7日納本制度審議会決定)
(資料12)国立国会図書館法第二十五条の規定により納入する出版物の代償金額に関する件(昭和50年国立国会図書館告示第1号)
(別冊)平成22年6月7日付け納本制度審議会答申(写し)
 オンライン資料の収集に関する制度の在り方について

議事録:
(開会)
会長:  定刻となりましたので、第21回納本制度審議会を開催いたします。委員の皆様方にはお忙しいところ御出席くださいまして、ありがとうございます。クールビズの期間中でございますので、服装については、どうぞ楽になさってください。
 なお、傍聴の方々は、メモをとることは差し支えございませんが、自由な審議を行うため、録音及び写真撮影については、御遠慮ください。
 本日は、15名の委員中12名の委員に御出席いただいておりますので、定足数は満たされております。また、本日は先日委嘱された専門委員の方々にも御出席いただいております。
 初めに、事務局から、配布資料の説明をお願いします。
事務局: 〔配布資料について説明。〕
会長:  ありがとうございます。それでは、お手元の会次第に従いまして、審議会を進めて参ります。
 
1 委員の委嘱の報告
会長:  会次第の1に入ります。委員の委嘱の報告について、事務局からお願いいたします。
収集書誌部長:  社団法人日本新聞協会会長の交代がございましたので、これに伴う解嘱、委嘱でございます。平成23年6月15日付けで、前日本新聞協会会長の内山斉様への委嘱が解かれ、平成23年9月1日付けで、新しく同会長の秋山耿太郎様へ委員の委嘱がなされました。この解嘱、委嘱につきましては、平成23年9月1日付けの官報に掲載されております。委員の最新の名簿は、お手元の配布資料9ページの資料2のとおりでございます。
 以上が委員の委嘱に関する報告でございます。
会長:  ありがとうございました。新任の秋山委員は、今日は、やむをえない事情で御欠席です。
 会次第にはございませんが、ここで、今年6月の第20回納本制度審議会の議事録の取扱いについて、事務局から説明をお願いたします。
事務局:  議事録につきましては、納本制度審議会議事運営規則第16条に基づき、前回出席された委員の皆様方の御確認、御了解を得まして、当館ホームページ上において既に公開させていただいております。
会長:  ありがとうございました。
 
2 専門委員の委嘱の報告
会長:  次に会次第の2に入ります。新たに委嘱されました専門委員につきまして、事務局から報告をお願いいたします。
収集書誌部長:  審議会に、専門の事項を調査させるため必要があるときは、納本制度審議会規程第6条第1項により、専門委員を置くことができることになっております。専門委員は、学識経験者のうちから館長が委嘱することになっております。この9月12日付けで、資料2の名簿にございます、植村八潮様、大久保徹也様、三瓶徹様に、それぞれ館長から専門委員をお願いしております。なお、専門委員の委嘱の官報掲載につきましては、現在手続中であり、掲載され次第、委員及び専門委員の皆様にお知らせします。
 以上が専門委員の委嘱に関する報告でございます。
会長:  ありがとうございました。専門委員の皆様方、どうぞよろしくお願いいたします。
 
3 代償金部会における調査審議の経過及び議決に関する報告
会長:  それでは、会次第の3に入ります。前回の審議会では、代償金に関する諮問がありまして、これを代償金部会に付託いたしました。その後、部会の議決を経て、この7月29日付けで納本制度審議会の答申が国立国会図書館長に手交されております。
 本日は、納本制度審議会議事運営規則第9条の規定に基づきまして、部会における調査審議の経過と議決について、山本部会長から御報告をお願いたします。
部会長:  それでは御説明いたします。
 配布資料11ページの資料3の諮問書、及び配布資料13ページから18ページの資料4の答申のとおり、納入の一括代行事務に要する金額、いわゆる代行手数料に関して、現行の代行手数料が適正な額であるか、また適正な代行手数料はいかにして算定すべきかについて、前回の審議会の付託を受けまして、代償金部会で審議いたしました。代償金部会でございますが、7名の部会委員から成り、私が部会長を仰せつかりました。平成23年6月28日の第8回代償金部会及び同7月29日の第9回代償金部会の2回にわたりまして、諮問事項の調査審議を行いました。いずれの回においても定足数は満たしております。第8回部会では事務局側から資料の説明を受けて、それに基づき議論を行い、第9回部会では引き続き議論を行って、議決に至ったわけでございます。
 代行手数料については、昭和52年1月以降、出版物の納入事務を一括して代行する者として館長が指定するもの、いわゆる納入代行者に対して、図書1冊につき120円が支払われております。しかしこの金額は昭和52年から一度も改定されておらず、この三十数年間の物価その他の経済状況の変動にかんがみますと、この手数料が適正なものであるか否かについて、見直しが必要であるという理由により、諮問をいただきました。
 代行手数料の金額は、本来、経費の積算、見積り又は入札的な決定により算出されるべきものであります。しかし、現在、納入の一括代行事務の大部分を担っている出版取次業は、いわゆる「2大取次」を中心とする寡占状態にありまして、また、出版取次業者に代わって納入代行者になり得る者も、直ちには求め難いという事情があります。そして、出版取次業者において、納入代行業務を他の業務から分けて実施しているとか、納入代行業務を会計上独立の項目にしているといった事情もないようです。そのため、経費の積算や入札等の方法によって、適正な改定額を算出するのは困難な状況にあります。
 このため部会では、まず、次の3つの観点から、それぞれ参考価格を算出し、この参考価格を踏まえて、適正な改定額を導き出すことといたしました。資料の17ページ、18ページに別添とございますが、ここに参考価格に関する記述がございます。
 第1の参考価格は、代行手数料の制定時と現在の全国総合消費者物価指数を比較し、この間の物価上昇率を現行の手数料に乗じた金額です。これは税抜価格で192.12円になります。
 第2の参考価格は、出版取次業者が出版者から受け取る平均的な取次手数料率、いわゆるマージン率を、現在の書籍1冊当たりの平均単価に乗じた金額です。ただし、国立国会図書館の場合、送料実費分は代行手数料とは別に支払われているため、この部分の金額は差し引く必要があります。差し引いた金額は、税抜価格で159.97円から207.23円になります。
 第3の参考価格は、現在の書籍の郵送料金の最低金額です。これは税込価格で180円ですが、税抜価格に換算し、また、別途支払われている送料実費分を差し引いた金額は、142.36円になります。
 部会において、この3つの参考価格を比較検討したところ、2番目の「取次のマージン率を現在の書籍1冊当たりの平均単価に乗じた金額」が、最も説得力のある値であるとの意見があり、他の委員からも賛同がございました。しかし、約4割前後と言われる返本率を考慮した場合、国立国会図書館への納入に伴う代行手数料は、返本が無い分、通常のマージン率によって得られる金額よりも低い金額で良い筈だとの意見があり、この第2の参考価格を、直ちに代行手数料の改定額の適正な価格帯とするには至りませんでした。
 そこで部会では、この第2の参考価格を主たる基準値としつつ、他の2つの参考価格も併せて考慮し、これらを踏まえて、適正と考えられる改定額の価格帯を設定し、その価格帯の中で、実際の改定額を決定するという方策をとることにいたしました。
 まず、最低額については、第3の参考価格である、現在の書籍の郵送料金の最低金額から導き出した142.36円を基準に考えることといたしました。17ページにAと書かれているところです。その理由は、前回の審議会で事務局からも説明がありましたように、納入の一括代行事務の範囲は、例えば、国立国会図書館から代償金を一括して受領して出版者それぞれに配分すること等を含んでおり、単なる郵送よりも業務が広い範囲に及びます。従いまして、納入代行者の受け取る金額が、書籍の郵送料金の最低額を下回っていたのでは、代行手数料では納入の一括代行事務に要する費用を回収できないことが懸念されるからです。
 他方、最高額については、第1の参考価格である、現行の代行手数料に物価上昇率を乗じた金額の192.12円を基準に考えることといたしました。17ページで、Bと書かれている部分です。その理由は、この三十数年間の業務構造の効率化の進展を考えるならば、代行手数料の改定額が、昭和52年当時の実質金額の水準を上回ることは、国民の理解を得られないと考えられるからです。
 以上から、適正と考えられる代行手数料の改定額は、142.36円から192.12円の価格帯の範囲内であると考えられます。部会では、この価格帯のおおよその中間値である170円を、改定額の素案として検討することといたしました。
 代行手数料の改定額を170円とすることについては、妥当であるとの意見がある一方で、現行の代行事務において、納入漏れが相当数発生しています。この点については16ページに書かれております。国立国会図書館が納本督促事務に多くの時間と手間を費やしている事実に鑑みますと、組織的・系統的な納入漏れ防止措置の導入・実施を条件とすれば170円でも良いが、現状または若干の改善のままであれば、150円若しくは160円が妥当ではないかとの意見もありました。組織的・系統的な納入漏れ防止措置の例といたしましては、納入代行者が、取り扱う全ての書籍等の出版者との間に、その出版者から納入代行者に取扱いを委託された全ての書籍について各1部を国立国会図書館への納入に充てることを明文に規定した包括的な代行納入契約を締結し、その履行の確保に努めること等が挙げられました。現状では、16ページの第2段落にありますとおり、納入代行者が出版者から書籍ごとにその都度納入の依頼を受けて国立国会図書館に納入する手続をとっており、そのために、大手出版社の書籍についても納入漏れが生じているようです。
 部会では、この点について更に検討を行った結果、納入代行者が有効な納入漏れ防止措置を講じているか否かは、代行手数料の決定において考慮すべき要素であり、組織的・系統的な納入漏れ防止措置を講じるという条件付きで、段階的に手数料額を引き上げることが望ましいとの結論に達しました。また、手数料額にこのような段階を設定する場合には、高い方の金額と低い方の金額にある程度差があることが望ましいということについても、併せて合意に至りました。
 以上の検討結果に基づきまして、部会におきましては、代行手数料は、納入代行者が納入漏れの防止に効果的な措置を採ることを求めたうえで、納入資料1点につき150円とする。そして、組織的・系統的な納入漏れ防止措置の導入・実施の状況に応じ、170円に改定することが適当であって、具体的な手続としては、納入代行者が組織的・系統的な納入漏れ防止措置を講じ、その実施を国立国会図書館において確認することができた場合には、同館は納本制度審議会代償金部会に報告し、その承認を得た上で、代行手数料を、納入資料1点につき170円に改定することが適当であるとの結論を得ました。これが答申案として、部会所属委員のうち第9回部会出席委員全員、すなわち、山本部会長、相賀委員、福井委員、藤本委員、湯浅委員、の賛成によって議決されました。
 答申案の扱いですが、第20回納本制度審議会において、会長から、部会の議決をもって審議会の議決とするとされましたので、答申案を元に答申が作成され、7月29日付けで国立国会図書館長に手交された次第です。
 以上でございます。
会長:  ありがとうございました。部会所属の委員の皆様方には、短い期間で大変複雑な御審議をしていただきました。この答申に基づく対応について、事務局から報告がございます。よろしくお願いします。
収集書誌部長:  ただいま部会長から御説明いただきましたとおり、答申では、代行手数料を150円から170円に段階的に改定することが適当である旨議決いただいたところですが、答申ではまた、改定の第1段階として、現行の120円を150円に改定する場合にも、納入代行者が納入漏れの防止に効果的な措置を採ることが前提とされております。
 この答申に基づき、国立国会図書館では、納入代行者に対して答申の内容を伝えた上で、納入漏れの防止に効果的な措置を講じることを要請し、一定期間後に、実際に講じた措置について報告を求め、並行してその措置の有効性を評価し、代行手数料を150円に改定することの可否を決定することといたしました。
 当館では現在、納入代行者として、社団法人日本出版取次協会、株式会社地方・小出版流通センター、社団法人教科書協会の3団体を指定しております。このうち、教科書協会は既に納入率100%を達成しておりますので、当館では、他の2団体に対して、それぞれ先に述べたような要請を行い、8月末を中間期限、9月15日を最終期限として報告を求めました。
 いずれの団体からも、最終期限までに納入漏れの防止措置について報告を受けております。現在は、両団体から報告された納入漏れ防止措置の有効性について、当館内で確認・評価を行っているところでございます。両団体とも、納入漏れの防止に効果的な措置を採っていることが確認できた場合、答申で議決いただきました内容に従って、代行手数料を120円から150円に改定することとし、所要の告示の改正を行う予定でございます。
 なお、各納入代行者の納入漏れ防止策とその実施状況については、当館で引き続きフォローを行いまして、各団体が組織的・系統的な納入漏れ防止措置を講じ、その実施を当館において確認することができた場合には、答申で議決いただきました内容に従って、納本制度審議会代償金部会に報告し、その承認を得た上で、代行手数料を170円に改定する予定でございます。
 以上です。
会長:  ありがとうございました。
 ただ今の山本代償金部会長による代償金部会の審議経過、及び事務局から報告がありました答申に基づく対応について、何か御質問等はありますか。
委員:  30年間改定がありませんでしたが、この度、代行手数料の見直しに着手していただき感謝しております。感謝の上で、2つほど申し上げておきたいと思います。
 適正な価格を決めるのは、私としても非常に難しいことと考えていたところです。代償金部会の方々には大変な作業をしていただいたと思っております。
 しかし、答申と日本出版取次協会との認識とでズレがあるようですので、御理解いただきたいと思います。山本委員から3つの参考価格というお話がありましたが、その中に取次のいわゆるマージン率に基づいて算出した金額というものがございました。確かに、取次会社のマージン率は、定価に対しておおむね8パーセント強です。しかし、これは書籍だけではなくて、雑誌やコミック、それ以外の開発商品的なものも全部含めてそのようなことになっております。実際に計算したことはありませんが、書籍だけ取ってみると、どの取次会社も利益が出ていないというコスト構造になっています。
 ロットで作業しますので、国立国会図書館への納本のように全てのアイテムを1冊ずつ抜くという仕組みは取次会社には備わっておりません。それ専用のラインのようなものを作っておく必要があります。今回の検討を期にそのような認識を頂戴したいと思います。確かに、国立国会図書館への納入では返品は発生しませんから、通常の書店さんの取引よりは有利であろうと思われるかもしれませんが、別の意味でのコストのかかる面があるということに御理解を頂戴したいと思っています。
 もう1つ、納本率についての問題です。国立国会図書館へは報告しましたが、少しだけ紹介させていただきます。1000社程の出版社さんに確認のアンケートを取らせていただきました。その内、納本漏れの理由は何かについての回答は、単に忘れていたが250件、部署・担当者に周知していなかったが260件ということでございました。回答総数が830件ございまして、その他は、納本制度を知らなかったとか、自社の製品が納本の対象とは知らなかったという答えがきております。意外に多かったのが、少々、細かい話ですが、納本が滞ると、国立国会図書館でチェックをして各アイテムごとに、業界で言うところの注文短冊というものを作ってもらっています。国立国会図書館がそれを当番の取次会社に送り、取次会社がそれを使って集品してくるわけです。これはいわゆる督促なわけなのですが、出版社さんに聞いてみますと、これを督促と思わずに、これで初めて注文が来て、納本しないといけないと認識していたという回答が130件ございました。まったく周知が足りないということがありました。830件の中で、納本を拒否するという出版社さんは1件もありませんでした。こちらから説明したところ、御理解いただけた出版社さんも多くありました。
 失念や周知不足をお話になる出版社さんも多いですから、取次協会も代行機関として責任がありますから周知徹底いたしますが、是非、国立国会図書館とも一体となってもう少し周知の徹底をするために何をしなければいけないかということを一緒になって行っていけば、納本率は必ず上がるだろうと思っております。そこのところも御理解を頂戴したいと思います。これらについて認識を頂戴した上で、金額と適用の時期について、お決めいただきたいと思っております。既にこの4月から日次納入の体制にトーハンも日販もしております。是非、その点も御理解いただきたいと思います。以上でございます。
会長:  ありがとうございました。今のお話を伺うと、周知すれば納入率が上がるような印象を受けました。信念をもって拒否している者がいないということで安心いたしました。山本部会長から何かありますか。
部会長:  特段、付け加えて申し上げることはございませんが、大変、迅速に対応いただき、ありがとうございました。マージン率については、決定的な基準がなかったため、あくまで1つの参考として取り上げました。結果的には先ほど申し上げた、最高価格と最低価格の中間くらいにマージン率に若干の返本率を加味した数字が入ったので、この辺りの価格帯を中心に考えればよいであろうという結論になりました。
 それから納本漏れ対策の話でございますが、答申の中では1つ納本漏れの対策としてこういうものがあるのではないかということを16ページの一番下のところに示しましたが、これはあくまで1つの例でございまして、周知するだけで納本漏れがほぼなくなるのであれば、それでもって納本漏れの対策を行ったと認めて良いと思います。今後も、国立国会図書館と連携して、是非、納本率の向上に努めていただければ、大変ありがたいところです。
会長:  他に何か御意見、御質問等はございませんか。
委員:  答申の最後に書いてあるこのやり方でよいのではないかと思いますが、いかがですか。私の経験でいえば、新刊が出るたびに、仕入れ部数を決めるため、見本を取次さんの窓口へ持って行きますね。その段階で、1部抜いてはだめなのですか。そうすれば必ず組織的に国立国会図書館へ納入されると思うのですが。
会長:  答申にあるのは、そういう契約を結んで欲しいということですね。
委員:  私は長い間、納入の代行契約はあるものだと思っていました。
委員:  角川委員の御意見に基本的に賛成です。今の山﨑委員のお話で、思った以上に周知されていないことがハッキリしましたが、周知徹底しても、担当者がたまたま知らなかったということもでてきますので、人の認識に頼るよりは、組織的に本を一冊必ず抜くようなシステムを開発していただければと思います。
委員:  そうですね。私も周知するだけでよいとは思っていません。角川委員のお話になった方法がよいとは思いますが、それがなぜできていないかということがあります。実務のレベルで検討した上で、国立国会図書館と御相談させていただければと思います。
会長:  この方針に従って、あとの実務的な問題は検討していただきたいと思います。他に御質問等ございませんでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、次に進みたいと思います。長尾館長が御出でなりますので、しばらくお待ちください。
〔館長入室〕
 
4 国立国会図書館長の諮問
会長:  それでは、会次第の4に入ります。国立国会図書館長から諮問を頂戴することになっております。長尾館長よろしくお願いいたします。
館長:  館長の長尾でございます。本日は雨の中、また御多用中のところ、当審議会に御出席いただき、誠にありがとうございます。また、本日の審議会から、新たに専門委員をお引き受けいただいた3名の皆様方にも御出席いただいております。納本制度という、国立国会図書館の業務の根幹をなす制度につきまして、皆様の御指導御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 諮問に先立ちまして、先日、代行手数料に関する答申をいただいておりますので、そのお礼を一言述べさせていただきたいと存じます。
 6月28日の第20回納本制度審議会において諮問させていただきました、代行手数料の適正額及びその算定方法の件については、7月29日付けで答申をいただきました。おかげさまで速やかに懸案を解決することができました。今後はいただいた答申内容をもとに、納入漏れのない、納入の一括代行制度の構築に取り組んで参りたいと存じます。中山会長をはじめ委員の皆様、特にお忙しい中、集中的に御審議をいただきました山本部会長をはじめ部会所属委員の皆様方の御尽力に、心から感謝申し上げます。
 さて、オンライン資料の収集に関する制度のあり方については、昨年の6月に答申をいただいたところですが、当館ではこの答申の内容に基づいて、関係団体等と協議しつつ、制度的収集の準備に努めてまいりました。born digitalの出版物は最近益々増加しており、これらの出版物に対する収集制度を速やかに確立し法制化しなければ、我が国の貴重な文化財であるこうした出版物が保存されず、消滅してしまう恐れがあります。
 本年の3月に発生いたしました東日本大震災は、筆舌に尽くしがたい大きな被害を引きおこしました。6か月余を経た今日におきましても、復興・再建は未だその途上にあります。被災地における公共図書館や書店の復旧は、施設の面でも、コンテンツの面でも、決して十分ではありません。
 そのような中で、勉強や読書をしたい子どもにとって、また、健康に関する情報や様々な復興の参考となる資料を求める大人にとって、必要とする多種多様な情報に迅速にアクセスできるという点で、電子書籍その他のオンライン資料の有効性は、極めて大きなものがあるといえます。こうしたオンライン資料を制度的に収集し、永続的に保存し、広く国民に提供することは、国立図書館である当館にとって、最も重要な責務の一つであります。
 当館がこの責務を遂行するためには、出版社はもとより、広く日本中のオンライン資料を出版する方々が、オンライン資料の制度的収集について、その重要性を認識し、理解し、納本に協力していただくことができる仕組みを構築することが不可欠であります。
 この仕組みの中で重要な位置を占めるのは、収集するオンライン資料に対する補償でありますが、補償の具体的な内容及びその適正な算定方法については、特に中立・公正な観点から決定することが必要な事項であるため、納本制度審議会に対して諮問し、審議していただくのがふさわしい課題だと考え、今回諮問をさせていただくことにいたしました。
 それでは、諮問をさせていただきます。
〔会長起立〕
館長:  納本制度審議会規程第2条第1項の規定に基づき、次のとおり諮問する。
 「平成22年6月7日付け納本制度審議会答申『オンライン資料の収集に関する制度の在り方について』におけるオンライン資料の制度的収集を行うに当たって補償すべき費用の内容について」でございます。
 この点について、費用補償の対象及び水準はいかなるものであるべきか、また、適正な補償額はいかにして算定すべきかについて、お示しいただきたく存じます。
 よろしくお願いいたします。
〔館長から会長に諮問書を手交〕
会長:  諮問の件、確かに承りました。オンライン資料の制度的収集を行う上で極めて重要な事柄でありますので、委員の皆様の御協力によりまして、しっかりとした答申をしたいと思います。
〔会長着席〕
〔館長、席に移動〕
 
5 諮問の補足説明(オンライン資料収集制度化の検討状況)
会長:  ただいま館長から頂戴いたしました諮問事項につきまして、事務局から、オンライン資料の収集制度化の検討状況についての補足説明をお願いいたします。
事務局: 〔資料6に基づき説明〕
会長:  ありがとうございました。
 それでは、諮問事項、及びただいまの事務局からの補足説明につきまして、何か御質問、御意見等がございましたらお願いいたします。
委員:  ちょっと諮問事項から外れますが、既に多くの電子書籍ビューアーが発売停止となっています。このようなものは国立国会図書館では収集されていないのでしょうか。
事務局:  ビューアーは収集していません。
委員:  書籍ビューアーに参入していた企業も、撤退が相次いでいます。閲覧するためのハードウェアがなくってしまいますので、閲覧環境の保存をどこで担保していくのかいうことですが、私は国立国会図書館で集めていただくのが一番よいかと思います。
会長:  これからも新しいものが出てきますし、一方でどんどんなくなっていくということは間違いないと思います。技術の発展によって、次々と変わっていくと思いますが、その点はいかがでしょうか。
事務局:  出版物を収集するということはありますが、ソフトウェアやハードウェアを収集することはないと思います。
委員:  以前、国立国会図書館の方に聞いたところでは、レーザーディスクのプレイヤーは、現在、販売されていないのでの、将来的にも見られるように何台か確保しているということを聞いたことがあります。知的財産がハードウェアがないために見られないのは残念に思います。予算に余裕があれば、やっていただきたいと思います。諮問とはずれて申し訳ありませんでした。
委員:  電子新聞を当面対象外としているのはよいと思います。twitterやfacebook上の情報のように一日で消えてしまうものは現在、少なくありません。一日で消えていくものまでは対応しきれないと思います。
 もう1つは、アメリカで電子書籍が相当増えてきましたが、いいかげんな電子書籍スパムと言われるものが横行しています。例えば著名な作家のものを内容が全く同じもので、他人が販売の登録をして、アマゾンなどでは結構売れているようです。アマゾンはその月の内に、お金を支払ってしまいます。作家や出版社がクレームを付けるときには、どこかへ行って消えてしまっている。このようなものを組織的に発行している人がいると聞きます。あまり、速やかにお金を支払うと、そういうものをあてにする人たちが出てくる危険性が電子書籍にはあります。電子書籍のモラルはこれから大きな問題になって、モラルの低さに呆れる様なことが起こってくるのではないかと思っています。そのようなことを排除して、金額や支払い方法を決めないと、国立国会図書館が犠牲者になったり、国立国会図書館へ登録されることで、それが流通して国立国会図書館が海賊版のルーツとなることがないように、このようなことを念頭に制度を考えるとよいと思います。
会長:  ありがとうございます。他に何かございましたら。よろしいでしょうか。
 
6 小委員会の設置
会長:  この際、ただいまの諮問事項に関する調査審議の進め方につきまして、私の方から委員の方々にお諮りしたいと思います。27ページの資料7を御覧ください。
 収集いたしましたオンライン資料に対する補償のあり方につきましては、電子書籍の製作及び流通の実情を把握して、法的、技術的な面で専門的事項について調査審議する必要があります。そこで、納本制度審議会議事運営規則第10条に基づき、小委員会を設けまして、これに対応したいと存じます。
 小委員会の名称を「オンライン資料の補償に関する小委員会」として当審議会に設置したいと思います。この所属委員といたしまして、福井委員、山本委員と湯浅委員にお願いしたいと思います。専門委員からは、植村様、大久保様と三瓶様にお願いいたしまして、小委員長には福井委員を指名したいと存じます。この点について、よろしゅうございましょうか。
委員一同:  異議なし
会長:  ありがとうございます。福井小委員長をはじめ、小委員会に所属いたします委員、専門委員の方々には、調査審議をよろしくお願いいたします。それでは、福井小委員長から一言お願いいたします。
委員:  ただいま御指名いただきました福井でございます。たいへん論点の多い領域でございまして、また、検討の時間も限られているように理解しております。本日、委員の皆様からも御意見を頂戴し、また、所属の委員・専門委員の皆様のお力を頂戴して、集中的に検討を進めたいと思っております。よろしくお願いいたします。
会長:  大変なことをお願いして恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
 
7 今後の日程
会長:  次に会次第の7に入ります。今後の日程について事務局から説明をお願いたします。
収集書誌部長: 〔資料8に基づき説明〕
会長:  この日程につきまして、何か御質問等はありますか。よろしいでしょうか。
 
8 その他
会長:  予定されている議題や報告は以上で終了いたしました。若干数分残っておりますので、何か特別に御意見・御質問等はございましたらお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。
(閉会)
会長:  それでは、以上をもちまして、第21回納本制度審議会の会次第は全て終了いたしました。本日はこれにて散会といたします。ありがとうございました。
(午後2時30分終了)

このページの先頭へ