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トップ > 国立国会図書館について > 納本制度審議会 > 第15回納本制度審議会議事録

第15回納本制度審議会議事録

日時:
平成19年7月4日(水)午前10時31分~11時30分
場所:
国立国会図書館 本館3階総務課第1会議室
出席者:
合庭惇委員、衞藤瀋吉委員、公文俊平委員、小峰紀雄委員、清水勲委員、村松邦彦委員、紋谷暢男委員、山本隆司委員
会次第:
1. 委員の委嘱の報告
2. 納本制度審議会の目的及び構成
3. 代償金部会所属委員の指名の報告
4. 会長の選出
5. 会長あいさつ
6. 会長代理の指名
7. 国立国会図書館長のあいさつ
8. 事務局からの報告
 平成18年度出版物納入状況、平成19年度代償金予算及び平成18年度代償金支出実績、今後の日程等
9. 閉会
配布資料:
(資料1)納本制度審議会委員名簿
 付:平成19年6月4日付け官報該当部分(写し)
(資料2)納本制度審議会の概要
 [参考]納本制度審議会の構成(図)
(資料3)納本制度審議会規程(平成9年国立国会図書館規程第1号)
(資料4)納本制度審議会議事運営規則(平成11年6月7日納本制度審議会決定)
(資料5)資料別納入実績(最近3年間)
(資料6)納入出版物代償金 予算額と支出実績(最近5年間)
(資料7)代償金部会における調査審議の合理化について(平成16年6月2日納本制度審議会了承)
 [第11回納本制度審議会(資料10)]
(資料8)国立国会図書館法(抄)

議事録:
収集部長:  定刻となりましたので、第15回納本制度審議会を開催いたします。本日は、雨の中、委員の皆様にはお忙しいところ、御出席くださいまして、ありがとうございます。収集部長の内海でございます。
 この5月末日をもって前期委員の任期が満了となり、6月1日付けで第5期の審議会委員の委嘱を行わせていただきました。委嘱後の最初の審議会でございますので、会長が選出されますまでの間、私が進行役を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は11名の委員中8名の方々に御出席を頂いておりますので、定足数は満たされております。
 それでは、事務局から、配布資料について説明申し上げます。
事務局: 〔配布資料について説明。〕
収集部長: 資料がお手元に全部揃っているかどうか御確認ください。
 
1 委員の委嘱の報告
収集部長:  まず、会次第の1といたしまして、委員の委嘱について御報告させていただきます。
 今期は、11名の皆様に委員をお願いしております。6月1日の時点で、再任の方が10名で、新たには、東京大学大学院法学政治学研究科で行政法を御担当の山本隆司教授に委員を委嘱させていただきました。その後、7月1日に社団法人日本レコード協会の会長が交代されたことに伴いまして、同日付けで、佐藤修様から石坂敬一様に委員の委嘱替えをさせていただいております。最新の名簿は、お手元の資料1のとおりでございます。本日、石坂様は欠席でございます。
 委員の委嘱等につきましては、辞令が官報に掲載されております。資料1の後に写しを添付いたしましたので、併せて御覧ください。石坂様の辞令につきましては、本日の官報に掲載されております。こちらの写しは、皆様に本日の議事録をお送りする際に、添付させていただきます。
 なお、委員の任期は、2年とされておりますので、今期委嘱させていただいた皆様につきましては、平成21年5月31日まで委員をお願いすることとなります。委員の方に途中で交代があった場合には、前委員の残任期間ということになります。
 それでは、本日御出席の委員の方々を氏名の五十音順に、御紹介させていただきます。
 国際日本文化研究センター教授・合庭惇様
 東京大学名誉教授・衞藤瀋吉様
 多摩大学情報社会学研究所所長・公文俊平様
 社団法人日本書籍出版協会理事長・小峰紀雄様
 帝京平成大学現代ライフ学部教授・清水勲様
 社団法人日本雑誌協会理事長・村松邦彦様
 成蹊大学法科大学院教授・紋谷暢男様
 東京大学大学院法学政治学研究科教授・山本隆司様
 以上の8名の方々が御出席の委員の皆様でございます。本日は、都合により、3名の委員の方が御欠席でございます。
 以上で、委員の委嘱の報告を終わります。
 
2 納本制度審議会の目的及び構成
収集部長:  次に、会次第の2に入ります。ほとんどの委員の方々が再任であり、皆様よく御存知のこととは思いますが、期が改まって最初の審議会ですので、この際、本審議会の目的、所掌事務、構成等につきまして改めて御説明いたします。
 お手元の資料2とその参考図を御覧ください。
 本審議会は、納本制度審議会規程に基づいて設置されたものであります。審議会の目的は国立国会図書館法第10章及び第11章に規定する納本制度の改善及び適正な運用に資することであり、その所掌事務は納本制度に関する重要事項及び代償金額に関する事項について、国立国会図書館長の諮問を受けて調査審議し、又は意見を述べることでございます。
 審議会は、館長が学識経験者のうちから委嘱する委員20名以内で構成され、委員の任期は2年となっております。専門的事項の調査が必要なときは、館長は、専門委員を委嘱することができますが、現時点での委嘱はありません。審議会の会長は委員の互選により選出され、会長は、会長代理を指名することとなっております。審議会の定足数は過半数で、議事は出席委員の過半数をもって決します。御発言は、議長の許可を受けてからお願いいたします。
 審議会には、代償金額に関する事項を調査審議するための常設の機関として代償金部会が置かれます。代償金部会の部会長も部会所属の委員の互選により選出され、部会長は部会長代理を指名いたします。
 このほか、審議会の会長は、特定の事項を調査審議する必要があると認めるときは小委員会を設置することができます。
 以上のことは、資料3の納本制度審議会規程及び資料4の納本制度審議会議事運営規則に定められております。
 審議会にはこれまで5回諮問が行われ、それぞれに対して5つの答申を頂きました。その内容は、資料2の2ページ目にあるとおりでございます。
 
3 代償金部会所属委員の指名の報告
収集部長:  会次第3に入りまして、代償金部会所属委員の指名の御報告をさせていただきます。
 代償金部会所属委員は、委員委嘱と同日の6月1日付けで、合庭委員、小峰委員、佐藤委員、清水委員、村松委員、紋谷委員及び山本委員の7名の方々に館長がお願い申し上げました。その後、7月1日付けの委員の異動に伴い、佐藤委員の後任の石坂委員が新たに部会所属委員に指名されております。最新の名簿は、資料1のとおりでございます。
 本日は、審議会の終了後に、部会の開催も予定いたしておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 
4 会長の選出
収集部長:  それでは、会次第4の、会長の選出に入らせていただきます。この手続は、委員の方の互選となっております。どなたか御推薦をお願いいたします。
委員:  衞藤瀋吉先生に会長をお願いできればと思います。御推薦申し上げます。
収集部長:  ただいま、衞藤委員を会長にとの御推薦がございましたが、ほかの委員の方はいかがでございましょうか。
委員一同:  異議なし。
収集部長:  御異議がないようですので、衞藤委員に決定いたしました。
 それでは、衞藤委員には、会長席への着席をお願いいたします。
〔館長及び副館長、入室〕
 
5 会長あいさつ
会長:  ふつつかですが、できるだけのことをやらせていただきます。お助けをお願いいたします。
 
6 会長代理の指名
会長:  続いて、会次第6の、会長代理の指名に移ります。納本制度審議会規程第5条第3項によれば、「会長に事故があるときは、会長があらかじめ指名する委員が、その職務を代理する」こととなっておりますので、公文委員を会長代理に指名いたします。公文委員、よろしくお願いいたします。
 
7 国立国会図書館長のあいさつ
会長:  会次第の第7に入ります。国立国会図書館長からごあいさつを頂くことになっております。長尾館長、どうぞよろしくお願いいたします。
館長:  今年の4月に着任いたしました長尾でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。先生方には、第5期の納本制度審議会の委員をお引き受けいただきまして、誠にありがとうございます。
 納本制度により多数の書籍が納本されるということが私どもの活動の基本になっているところでございまして、そういう意味でこの納本制度審議会の御活躍、納本制度審議会がいろいろなことを決めていっていただいておりますことは、私どもの根幹でございますので、大変感謝いたしますし、また、これからも一つよろしくお願い申し上げます。
 10年ほど前には、パッケージ系電子出版物を収集するという新たなミッションを付け加えるということをしていただきまして、より充実した形になってきたわけでございますが、平成16年12月には「ネットワーク系電子出版物の収集に関する制度の在り方について」という答申を頂いております。これによりまして、いわゆるインターネット上にあります各種の情報、貴重な情報がたくさんあるわけでございますが、これをきちっと集めるべきである、こういう形になったわけでございます。この答申を元にいたしましてこれを法律の形に持っていって、そして私どもが法律に反することなくきちんとした形でネットワーク系電子出版物の収集をやりたいということで、法制化にずいぶん努力をしてきたわけでございますが、残念ながら、いまだ国会議員の方々、あるいは社会一般も含めまして、十分なる御理解を得ていないというのが現状でございます。
 そういった意味で、今のところこれが法制化されておりませんが、何とかして近々これをよい形で法制化し、利害関係者といいますか、いろいろな方々の合意を得られるようにしていきたいというふうに思っておりますので、どうぞ御支援をお願いしたいと存じます。
 一方では、私どもは「WARP」と称しまして、選択的にネットワーク上の情報を集めることを1、2年前からやり始めております。この場合は、それぞれの対象の機関に対していちいち許可を取りまして電子情報を集めているわけでございますが、かなりの数の機関から集めてはいるというものの、やはり限界がございまして、できる限り網羅的にやりたい、こういうことでございます。
 せっかく答申を頂きながらまだ実現していないということは、私どもの努力不足のところもございますが、社会一般の方々の広い認識を得てやりたいというふうに思っておりますので、重ね重ねよろしくお願い申し上げます。
 それからもう一つは、私はこちらにまいりまして、その前からどうかなと思っておりましたのですけれども、納本制度に支えられていろいろな出版物がこちらに納本されておるわけでございますが、それが本当に100パーセント納本されているのかどうかということにはかなり疑問をもっておりました。それで調べてもらったのですけれども、やはり必ずしも十分な納本にはなっていないという部分がございまして、これにつきましては、一月ほど前から、一所懸命、きちんとした、できる限りの納本をしていただくように努力をし始めております。例えば都道府県の東京事務所長会議などに総務部長などをやりまして、納本制度の大切さということを説明し、またいろいろな書類、納本のお願いの文書を知事あてに東京事務所を通じてお送りするとか、そんなこともやり始めておりまして、全国いろいろなところに、納本ということが日本全体のために非常に大切なことなのだということを周知していきたいというふうに思っております。これにつきましても、またいろいろ皆様方の御支援を頂ければ大変有難いというふうに思っておるところでございます。
 現時点におきましては、特別にお諮りする事項はございませんのですけれども、必要に応じて個々の出版物についての代償金額等の調査審議ということをお願いしなければならない場面も出てくるかと存じます。委員の皆様方には、そういった場合にもいろいろ御苦労いただくことになりますが、是非よろしくお願いしたいと存じます。
 以上、いろいろなことを申し上げましたけれども、これからも是非国立国会図書館のために御支援いただきますよう、よろしくお願いします。
 どうもありがとうございました。
会長:  どうもありがとうございました。
 
8 事務局からの報告
 平成18年度出版物納入状況、平成19年度代償金予算及び平成18年度代償金支出実績、今後の日程等
会長:  続いて、会次第の8に移ります。
 事務局から、平成18年度の出版物納入状況等について報告があるそうです。よろしくお願いします。
事務局:  それでは、出版物納入実績及び代償金の予算と支出実績について、御報告いたします。
 まず、納入実績でございますが、資料5を御覧ください。図書、パッケージ系電子出版物及びそれ以外のものをその他として、納入冊数・点数を示しております。
 平成16年度から平成18年度までの最近3年間の数字を掲げました。いま、この冊数・点数について、平成18年度と平成17年度を比較しますと、図書では官庁出版物が4.7%増、民間出版物が1.6%減となっており、両者を合わせた全体としては0.2%の減となっております。
 パッケージ系電子出版物につきまして、同じように、平成18年度の数字を平成17年度と比較しますと、官庁出版物は、数としてはそう多くないのですが、割合としては8.5%の増、民間出版のものが3.1%増加したため、全体として3.5%の増加となっております。このパッケージ系電子出版物には、ビデオ・ディスク、ビデオ・カセット、音楽CD、光ディスクなどが含まれます。
 次に、その他でございますが、ここには逐次刊行物、雑誌・新聞などでございますが、他にはマイクロ資料、地図、楽譜、点字・大活字資料などが含まれます。官庁出版物について2.3%の増加、民間出版物が6.2%の増加となっておりますので、全体としては、5.4%ほど増加しております。納入実績については、以上でございます。
 次に、代償金予算及び支出実績について御報告いたします。資料6を御覧ください。
 予算額は、平成14年度以降、毎年同額の3億9,024万9,000円でございます。平成19年度も同額でございます。
 ここでは、平成14年度から5年間の支出実績を掲げましたが、いずれも適正に支出されております。なお、平成18年度の支出実績は、3億9,024万8,991円でございました。
 平成18年度につきまして、図書、パッケージ系電子出版物、その他の内訳を示しました。図書が1億3,800万円余で全体の約35%、パッケージ系電子出版物も1億3,500万円余で全体の約35%を占めております。その他は30%でございます。
 なお、平成16年度以降におきましては、個別の出版物の代償金額を決定して支出した事例はございませんでした。
 出版物納入実績等についての御報告は以上でございます。
会長:  ただ今の報告について、何か御質問、御意見等はありますか。
委員:  資料5の資料別納入実績について、図書の場合は、「単位:冊」となっておりますが、通常、「冊」という言い方をするのでしょうか。
事務局:  館では、統計上このようにしております。図書の場合は冊子体ですが、パッケージ系電子出版物やその他の資料につきましては、様々な種類がございます。そこで、図書は「冊」、パッケージ系電子出版物やその他の資料につきましては「点」という単位を使っております。
委員:  平成18年度に納入された図書については、13万7,859タイトルと理解していいのですね。
事務局:  タイトル数ではなく冊数でございます。
委員:  納入出版物代償金の支払は、約3億9,000万円という予算内でありますが、予算上、納本を受けることができないといったことはあるのでしょうか。
 もう一つは、納本率はどれくらいなのか、どれくらいと推定されているのか、お伺いしたいと思います。
事務局:  納本率について、お答えいたします。いわゆる取次店を通して流通している資料は、ほとんど納本されているだろうと思われます。都道府県や市町村の刊行物については、なかなかうまく収集できておりません。全体としては、7~8割の納本率であるといわれておりますが、本格的に調査したことはございません。その理由ですが、まず出版物の総体を知ることが非常に難しいということがあります。
会長:  何が出版物であるかを決めることが難しいということですか。それとも、調査の手続が難しいということですか。
事務局:  出版をされたという情報を得ることと、それが果たして出版物に当たるのかを判断することが難しいという現状がございます。
 出版物がどれくらい出版されているのかについては、いろいろな資料を見れば分かるのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、出版の実態がなかなかつかめないこともありまして、今まで正式に納本率が何パーセントであるかということを調べたことはありませんでした。
 しかしながら、現在、大体どれくらいの納本率なのか、実態を確認できる出版物のうち、当館にどれくらい納本されているのか、調査を開始しております。できれば、年内に数字を出したいと思っております。出版された出版物の総数を確定することはかなり難しいので、書籍総目録などの情報を利用して、資料の種類ごとに区分して、それぞれどの程度納本されているのか、納本率の大体の数字をつかみたいと考えております。
会長:  今、調査しているということですか。
事務局:  調査を開始いたしました。
委員:  オンデマンド出版というものがあります。事前にたくさんの部数を印刷してしまうのではなく、注文が来たときだけ、印刷・製本して販売するというものです。これは、出版物に該当するのでしょうか。
事務局:  出版物と考えております。
委員:  納本をしてくださいと依頼しているのですね。
事務局:  基本的には、そのとおりでございます。
 先ほどの委員の質問のうち、まだお答えしていない部分について、回答申し上げます。代償金の予算についてですが、約3億9,000万円という金額は、平成13年度から同額でございます。平成12年度は、約3億2,000万円ほどの予算だったのですが、平成12年にパッケージ系電子出版物の納入を義務付けるための国立国会図書館法改正を行ったことから、平成13年度の予算が約7,000万円ほど増額されました。実態としては、民間出版物は平成12年以降増えておりますが、寄贈なさる出版者の方が増えております。ですので、現在、代償金の支払は、その予算内で収まっております。支払うべき代償金を支払えないという事例はございません。
委員:  年度内では、大体収まっているのですか。
事務局:  そのとおりでございます。
委員:  先日の全出版人大会でも、長尾館長から納本率を上げるようにとのお話を頂いたと思います。取次店経由の出版物は、ほとんど納本されているとは思いますが、それについても少し疑問があります。それ以外の出版物について、先ほどはオンデマンド出版のお話がありましたが、自費出版物は相当多いと思います。
委員:  今までは、A社の発行点数は2,000点くらいで、一番多かったのですが、自費出版について言えば、B社は2,400点程度となっています。今、自費出版が増えてきています。全国的に考えれば、すごい数の自費出版が出ていると思います。
委員:  自費出版について、一部は取次店を通るものもありますね。
委員:  通るものもありますね。
委員:  納本率の調査について、出版状況がかなり変わっていますから、そのことを把握した上で調査した方がよいと思います。
 日本雑誌協会や日本書籍出版協会に加盟している出版社に対しては、調査に基づいてもっと納入してくださいと依頼することはできると思います。網羅的収集を前提とすれば、一番重要かもしれません。
事務局:  出版界の事情は相当動いているようです。例えば、個人がインターネットの通信販売サイトと組んでISBNを取得した上で出版物を出しているそうです。そのような出版も相当増えているということを我々も聞いています。このような場合についても、納入の対象になるのかどうかを含めて、調査の範囲としたいと思います。
委員:  地方出版物は地方の図書館に納入する義務はないのですか。例えば、静岡で出された出版物は、静岡県立図書館などに納入する義務はないわけですか。
事務局:  ございません。
委員:  前にも館長と話したことがあるのですが、地方の老舗の書店では必ずその地方出版物を展示・販売します。ですから、地方の老舗の書店とネットワークを組むと、地方出版物の調査がしやすくなると思います。
事務局:  委員の御意見につきまして、現実的にできるかどうかは分からないのですが、調査に当たって考えてみたいと思います。念頭に置きつつ、地方出版物の収集強化の一助にできればと考えております。
 ただし、館は都道府県立図書館などの公立図書館とはネットワークがありますので、会議などの場において、その地域で出された出版物の情報をできるだけ提供してほしいとお願いをしております。といいますのは、地方出版物に関する情報収集力は、地方の公立図書館の方が、当館よりも格段に高い現状があるためです。
事務局:  補足させていただきます。館では(株)地方・小出版流通センターに納入の代行をお願いしております。月に2回ほど地方の出版物が納入されております。図書については、代償金を支払っているもののうち、2%を占めております。十分ではないと思いますので、更に調査していきたいと思います。
会長:  教えてほしいのですが、例えば、大阪に本社を置く出版社が大阪で出版物を発行した場合、大阪府立図書館に納入すれば、納入義務を果たしたことになるという印象があるのですが、間違っていますか。
事務局:  出版者は、館に出版物を納入していただくことになります。
 すべてを館に納入するということではなく、例えば市町村などの自治体の出版物については、県立図書館に納入してもらうようにすることは、考え方としては昔からあります。ただし、現行の法制度上は、地方であれ、中央であれ、当館に納入する義務があります。
会長:  仮に、福岡の出版者が出版物を当館に納入する場合、郵送料も支払うのですか。その金額も予算化されているのですか。
事務局:  そのとおりでございます。
委員:  文化史的に価値のある文献として、古書目録があります。古書店から当館に納入されているのでしょうか。戦後を通して納入されていますか。あるいは、最近納入されるようになったのでしょうか。
事務局:  戦後を通してかどうかは分かりませんが、以前から納入はされております。
  [補足:古書展示会の目録類は蔵書として広く利用に供しているが、個々の古書店が販売目録として刊行する古書目録は事務用として使用している。]
委員:  資料6の平成18年度代償金支出実績の内訳を見ると、図書とパッケージ系電子出版物の支出金額に、あまり差がありません。しかし、資料5を見ると、パッケージ系電子出版物よりも図書のほうが、はるかに多く納入されていることが分かります。パッケージ系電子出版物は、単価が高いから、代償金も高くなるのでしょうか。
事務局:  基本的には、そのとおりだと思います。パッケージ系電子出版物は相当の情報量が入るようになっていますので、高額なものが多く、その半額を支払うことで支出金額が多くなっているものと考えております。
委員:  パッケージ系電子出版物の卸値は安いはずなので、定価の50%を代償金として支払う必要はないと思いますが、どうでしょうか。
会長:  それを決めるのが、代償金部会の仕事です。
事務局:  パッケージ系電子出版物に関して、例えば、外国の大学の授業をビデオに撮って、何百万円という値段で販売する例があります。調べたことがあったのですが、外国の大学と会社が組んで、例えば環境学であるとか、大学の有名な授業を撮影し、セットにして何百万円という形で売っています。しかし、適正な金額かどうかについては、会長がおっしゃったとおり、代償金部会に相談することもあろうかと思います。パッケージ系電子出版物の代償金の支出が大きいのは、そのような事情もあります。
委員:  パッケージ系電子出版物の代償金の支出が、図書その他の代償金を圧迫するような事態はできるだけ避けた方がいいと思いますし、いま言われたようなことは、確かパッケージ系電子出版物の納入義務を決めるときに、議論したことがありましたね。1枚100万円というCD-ROMがありました。こういうものをいかに排除するか。パッケージ系電子出版物の代償金については、考え直した方がよいと思います。
会長:  代償金部会において選出される代償金部会長には、これを念頭に置いていただくよう、お願いいたします。
委員:  資料6によると、代償金の予算が6年間一定となっています。支出実績もほとんど変わっていません。これは、支出額を予算の範囲に収めようと努力しているのか、あるいは、パッケージ系電子出版物が多くなったので、割安になったのか、このあたりはどうなのでしょうか。
事務局:  代償金を支払わなければならないのに、予算が不足していたり、支払を待っていただいたりということはございません。基本的には、お支払いできています。実態としては、予算が足りなくて困っているということはございません。無償で納入していただいている出版物の量が増加している一方で、代償金をお支払いする方が比較的頭打ち、少し減っているという傾向があります。これについては、どう理解すればいいのか難しいのですが、館に納本すれば、永久に保存され、将来的に財産として残るのだからということで、納本制度を御理解いただいているものと考えております。
会長:  5,6年前に、海賊版は納入の対象となるのか否かについて事務局に聞いたところ、まだ決まっていないとのことで今に至っているのですが、方針は決まりましたか。
事務局:  著作権法に違反して出版されたものは、今でも多数ございます。それでも一応、出版物として入れていただいています。海賊版ということがはっきりしていても、出版物であることには変わりがございませんので、法律の建前としては、入れていただくこととなります。
  その後、利害関係者、例えば権利を侵害された方からの利用制限の申出や、あるいは海賊版を作った本人から、摘発されたので利用を差し控えてほしいというような申出があれば、当館内部の委員会において検討し、閲覧及び複写を禁止するといった措置を採るという対応をしています。
会長:  東アジアでは、御承知のとおり海賊版が旺盛を極めています。海賊版の市場は、大変もうかるそうです。これを納本制度審議会で放置していいのかということが、私の前からの疑問です。
 よろしゅうございますか。それでは、次に進みたいと思います。
 今後の日程について、事務局から説明をしていただきます。
事務局:  本日は、任期が改まって最初の審議会でございますので、会長の選出など会の構成に必要な手続を行っていただきました。なお、代償金部会所属委員の皆様には、この審議会終了後、代償金部会において同様なことを行っていただきます。
 今後の日程につきましては、特に資料はございません。現在のところ、諮問事項がございませんので、次回の審議会につきましては、今のところ未定ということで御承知置きいただきたいと思います。委員の方々におかれまして御報告とか、審議したいことがございましたら、会長と御相談して、次回の日程を決めさせていただきたいと思います。
 代償金部会につきましては、小売価格がない出版物や、非常に高額なため、普通の基準を当てはめると通常要すべき費用として支払う代償金額があまり適正でないという事態が生じた場合など、個別の問題につきまして代償金部会を開催することが予定されております。これについては審議会にいちいち諮問をせずに、代償金部会を開くということが3年前に審議会で取り決めがなされております。資料7のとおりでございます。その点をお含み置きいただきたいと存じます。以上でございます。
会長:  その際は、会長に連絡していただけるのですね。
事務局:  はい、当然でございます。
会長:  長尾館長もおいでですので、御質問、御意見があれば、よろしくお願いいたします。この際、何か御発言がありましたら、どうぞ。
委員:  先ほどお話がありましたが、ウェブアーカイビングについては、納本制度となじむかどうかという問題がありますけれども、日本国内では館が先端的なことをやっておりますので、積極的に進めていただきたいと思います。
会長:  これは、事務の方で御検討いただきたいと思います。
 以上をもちまして、第15回納本制度審議会の会次第はすべて終了いたしました。今後とも御協力の上、革新的な制度ができるように、御援助、御協力をお願いいたします。ありがとうございました。
(午前11時30分終了)

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