IFLA-PAC各地域センターの動向(「PAC NEWS」IPN No.33 2004年9月より)
国際インターネット保存コンソーシアム(International Internet Preservation Consortium、IIPC)
インターネット情報を保存するための国際的な協力が重要であるという認識に基づき、国際インターネット保存コンソーシアム(International Internet Preservation Consortium、IIPC)が2003年に結成された。
同コンソーシアムは、フランス国立図書館の主導の下、オーストラリア、カナダ、デンマーク、フィンランド、アイスランド、イタリア、ノルウェー、スウェーデン、イギリスの各国立図書館や、米国議会図書館、インターネット・アーカイブ社によって構成されている。業務の主要目的は次の通り。
- 各国の法的枠組みの範囲内で、インターネット情報の選択、収集や保存、そして利用提供のためのソリューションを明らかにし、これを開発し導入を促進させるための共同作業を行う。
- 各国の法的枠組みや蔵書構築方針に準拠しつつ、インターネット情報の収集保存を推進する活動を行う。
- インターネット情報の収集や保存、利用提供を促すイニシアティブに関する国際的な提唱を行う。
これらの目的を達成するために、コンソーシアムは、
- コンソーシアム内外においてインターネット情報のアーカイビングに関する知識を共有するための公開討論の場を提供し、
- 基準を策定および推奨し、
- ウェブサイトを収集し、アーカイブし、それへのアクセスを提供するための共同利用可能な手段や技術を開発し、
- 会議、ワークショップ、研修、刊行物等を通じてインターネット保存問題やイニシアティブに対する注意を喚起する。
コンソーシアムに設けられた作業部会がインターネット情報をアーカイブするための方針、条件、方法、基準そして手段を明確にする。これらを通じてプロジェクトが進展し、明確になり、最終的には、世界中のインターネット情報をアーカイブするという構想を実現させるために必要な手段の構築につながるであろう。
アフリカの文書館と図書館におけるアフリカの新聞の所蔵状況に関するIFLAの調査結果概要
この調査は2003年7月から2004年1月31日にかけて行われ、最後の回答が寄せられたのは2月末だった。50か国の125施設に協力を依頼し、28か国(56%)の43施設(34.40%)から回答を得た。
これによると、多くの質問事項で解釈が混乱し、「回答なし」という結果になった。また、質問票に付されたタイトルリストにおいても、同様の混乱が生じた。つまり、寄せられた大部分のリストには新聞(日刊および週刊)のタイトルに加えて雑誌のタイトルが数多く含まれており、一部にはアフリカ以外のものもあった! しかし、全体としてこれらの回答から様々な施設における新聞の所蔵状況を把握することができた。それどころか、資金不足が恒常的になっている複数の図書館や文書館からの早急なニーズに関する的確な情報が得られた。いくつかの施設はマイクロフィルムや電子化された資料を所有しておらず、そうした資料を読むための機器もなく、インターネットにもアクセスできない。
現物を保管するには極めて劣悪な気候状況のため、アフリカの関係者の多くが電子化された新聞を望んでいる。しかし、マイクロフィルムが依然として最善の長期的な文書保存方法である。
追跡調査
新聞の保存・収集・利用提供が非常に困難なため、アフリカの関係者は、新聞分科会とIFLA-PACが即座に効果的な行動を起こすことを期待していることが、回答とともに送られてきた書簡によって明らかになった。
まず、特に緊急な問題を抱える施設を対象として、優先順位の高い新聞2種のタイトルに関する簡潔だが明確な2回目の質問票が、2004年6月に配布されることになっている。締切りは2004年9月30日である。閲覧機器や保管設備のニーズは、正確に見積もられていなければならない。質問票配布時に、このことも書面で伝えることになっている。
同時に、マイクロフィルムで利用可能なタイトルを洗い出すため、タイトルリストの調査を行う予定である。マイクロフィルムで利用可能な場合には、フィルムのポジ複製を提供する。2回目の質問票に対する回答によって、新聞分科会とIFLA-PACは、民間および公共部門からの資金援助を募る際の根拠を得ることができるであろう。
CLIR
図書館情報資源振興財団(CLIR)の理事会は、2004年7月5日付けでNancy Davenport氏を理事長に任命した。
Davenport氏は米国議会図書館に26年間勤務してきたが、そこでは幅広い経験を積み、主導的地位を歴任した。彼女は米国議会図書館収集部長だったが、それ以前は、議会調査部(CRS)審査課長、CRS部員と委員会の関係調整役、そして特別プログラム責任者だった。貴重書・特別コレクション部、版画・写真部、そしてCRSの長に異動があった際には、新任者が見つかるまでの間、彼女が兼任することもあった。
Nancy Davenport氏は、1990年から1997年にかけて、議会の支援を受けて米国議会図書館が実施した中部・東部ヨーロッパの新興民主主義国の図書館員に対する研修プログラムを統括した。
Davenport氏は、専門職団体の活動を積極的に行った。彼女は、現在、アメリカ図書館協会の会長兼執行委員であり、それ以前は、会長プログラム委員会(The President's Program Committee)や 規約と規則に関する委員会(Committee on Constitution and Bylaws)の委員長を務めた。彼女は、同協会図書館管理運営部会の編集諮問委員会(The Editorial Advisory Board of the Library Administration and Management Association)や、図書館協会や関係機関で構成される国際図書館連盟(The International Federation of Library Associations and Institutions)の収集および蔵書構築部会の議長も務めたことがある。また、連邦図書館員ラウンドテーブル(The Federal Librarians Roundtable)や米国議会図書館専門協会(The Library of Congress Professional Association)の前責任者でもあった。
PAC
米国議会図書館資料保存部長そして米国とカナダのPAC地域センター長であったMark Roosa氏が米国議会図書館を退職し、カリフォルニア州マリブのペッパーダイン大学に奉職した。
