IFLA-PAC各地域センターの動向(「PAC NEWS」IPN No.21 2000年5月より)
ラテンアメリカ及びカリブ諸国を担当するベネズエラ国立図書館
ラテンアメリカ及びカリブ諸国地域センターにおける新センター長の就任
アウレリヨ・アルバレス氏に替わり、ラモン・サンチェス氏が、ベネズエラ国立図書館のPAC地域センター長に就任した。
アジア地域を担当する日本の国立国会図書館
PACウェブサイトの開設
PACアジア地域センターの国立国会図書館では、1999年11月上旬、アジア地域における資料保存のための情報交換と活動の強化を目的に地域センターのウェブサイト(英語版)を開設した。
http://www.ndl.go.jp/en/iflapac/index.html
pH調査
調査は、1998年に日本国内で刊行された、図書と逐次刊行物の中から約2,600冊を無作為に抽出し行われた。官庁出版物の66%、民間出版物の71%で、中性紙が使用されていることがわかった。
1986年の調査開始より、使用比率は年々延びてきている。1986年の調査開始時は、官庁出版物の33%、民間出版物の51%で、使用されていたに過ぎなかった。(調査の報告は「国立国会図書館月報」467号 2000.2に掲載されている)
アジア、オセアニア地域を担当するオーストラリア国立図書館
コリン・ウェッブ氏、新センター長に就任
オーストラリア国立図書館は、PACアジア・オアセアニア地域センターを調整支援部門(the Cordination Support Branch)から、資料保存部門の国内・国際資料保存対策課(the National and International Preservation Activities Section of the Preservation Services Branch)に移した。
新しい地域センター長にはコリン・ウェッブ氏が就任し、ヒラリー・バートン氏が補佐する。
PANDORA/DSP(ディジタル情報提供プロジェクト)
PANDORA (Preservation and Accessing Networked Documentary Resources of Australia) は、オーストラリア国立図書館によるオーストラリア国内のオンライン出版物の長期利用の確保を目的とした活動である。
この活動の広がりを受け、同館では、DSP(Ditgital Services Project)を開始した。DSPの目的は、ディジタルコレクションを効率的に管理するための情報の収集、ディジタル出版物の国内登録制度への支援、ディジタル資料の相互利用への支援である。1998年末に同館では、関連業界からの意見を得るために、ディジタル出版物の製作者やサービスの提供者に向け、新しい基準を示したDSPプロジェクトに関する資料を作成した)
コリン・ウェッブ氏は、1998年に「オーストラリアにおける電子情報の保存」と題し、国立国会図書館で開催された「第9回資料保存シンポジウム」で講演を行い、その中でPANDORAやDSPについても紹介している。
セルロースエステルベースフィルムの保存
オーストラリア国立図書館が始めた活動で、2000年1月〜6月にかけて調査が実施された。目的は、オーストラリア国内の各機関における劣化したセルロースエステルベースフィルムの取り扱い方法、およびフィルムの劣化状況に関する情報の収集と、取扱い基準の作成である。
2000年8月にはリポートが作成され、オーストラリア国立図書館のサイト上で入手できる。
西欧、中東及びアフリカ諸国を担当するフランス国立図書館
定期刊行物の保存についてのシンポジウム
IFLAシンポジウム「定期刊行物の保存管理」が、パリのフランス国立図書館において、2000年8月21日〜23日に開催された。シンポジウムはPAC地域センター、IFLA資料保存分科会、IFLA逐次刊行物および新聞両ラウンドテーブルの共催で行われた。
参考: 「IFLA点描」『国立国会図書館月報』476号 2000年11月
CD-ROM:「Safegurding our Documentary Heritage(文書遺産の保護)」刊行
PAC国際センターがフランス文化省と共同で、ユネスコの支援を受け、図書館資料の保護についてのCD-ROMを作成した。あらゆる形態をした資料の劣化原因とそれを防止するための方法が、画像とハイパーテキストリンクを用いて説明されている。文章は、英語とフランス語の併記。現在、パリのPAC国際センターから、無料で配布されている。
東欧、ロシア及びCIS諸国を担当するロシア外国文献図書館
ロシア語による「IFLA図書館資料の保護と取扱いの原則」のオンライン提供
「IFLA図書館資料の保護と取扱いの原則」が、モスクワにあるPAC地域センター、ロシア国立外国文献図書館によりロシア語に翻訳され、オンライン上で提供されるようになった。(邦訳版も2001年以降に刊行が予定されている)
資料保存ビデオの貸出
PACロシア・CIS地域センターにより資料保存への関心を高めることを目的に始まった活動。ロシア語に翻訳されたビデオテープが貸し出されている。
ビデオのタイトル:
「If Disaster Strikes(災害が起きたら)」
「In to the Future (邦題:In to the Future−ディジタル情報化社会に潜むデータ保存の危機)」*
「Handling Printing Books(図書の取扱い)」
「Controlling Your Library Environment(図書館における環境管理)」
「Slow Fires(邦題:スローファイヤー −蝕まれゆく人類の知的遺産−)」*
(*については、邦訳版が販売されている)
