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ヨーロッパでは、木版画は遅くとも14世紀には行われていましたが、製作年のわかる一番古いものは1418年に刷られた「四人の聖女と聖母子」であると言われます。これらは民衆向けの宗教画で、今では多くは失われ残存が非常に少ないため、印刷者等の詳しいことは分かっていません。この中から絵だけでなく文字も印刷された一枚ものも作られるようになり、さらには何枚かを冊子の仕立てにした本も印刷されました。この本を木版本 (block book, xylograph) と呼んでインキュナブラとは区別しています。「貧者の聖書 (Biblia pauperum) 」「人類救済の鑑 (Speculum humanae salvationis) 」「黙示録 (Apocalypse) 」「往生術 (Ars moriendi) 」等がよく印刷されたタイトルですが、これらはインキュナブラとしても印刷されましたし、木版本が必ずしも古いわけではなく、多くの木版本は1465-75年に印刷されました。木版本は紙の片面のみ印刷されているという特徴がありますが、ブランクページ同士を糊で張り合わせて、ブランクページがないように冊子化されたものもあります。
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