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印刷者 (プリンター) は、しばしば自分の印刷した本のタイトル・ページか最終ページに木版の図案を印刷しました。これは自らの印刷所の商標で、プリンターズ・マークと呼ばれます。最初に印刷したのはマインツのフストとシェファーで、『ラテン語聖書』 (1462) に枝から下がる二つの盾をデザインしたマークを印刷しました。このデザインは一つの型となり、ローマのハン、バーゼルのケスラーといった印刷者が同型のマークを用いました。もう一つの型はヴェネツィアのジャンソンの後継者が用いたもので、長方形の中に円と直線がデザインされています。 プリンターズ・マークを集めて記録することは18世紀の書誌学者により始められ、19世紀にはM.L.PolainやL.-C. Sylvestreがプリンターズ・マーク図集を刊行しました。インキュナブラ学者のK.ヘブラーは『活字総覧』 (1905-24) の中で各印刷者の用いたプリンターズ・マークを記述しましたし、A.シュラムは『初期印刷の絵画的装飾』 (1920-43) の中でドイツの印刷者の用いたプリンターズ・マークを多数複製しました。 16世紀に入ると、アルドゥスやフローベン、ジュンタ、プランタンといった有名な出版者が独特のプリンターズ・マークを使い出し、様々な図案がデザインされました。イタリアで16世紀に刊行された本のデータベースEdit16は、1,000以上のプリンターズ・マークをデータ化し、検索できるようにしています。 |
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