開館70周年記念展示「本の玉手箱―国立国会図書館70年の歴史と蔵書―」

第2部第3章第4節 広がるデジタル資料の世界

近年、図書館をめぐる環境は大きく変わった。最大の変化はデジタル化、ネットワーク化が進んだことであろう。
当館も、所蔵資料のデジタル化やデジタルで刊行される資料の収集を行い、これらの保存と提供に務めている。「玉手箱」の宝の一つとしてその取組をご紹介したい。
当館は今後も、時代の変化に対応しつつ、資料・情報を残し、届けるという役割を変わらず果たしていく。国立国会図書館の未来にご期待いただきたい。

国立国会図書館デジタルコレクションについて

当館が収集・保存したデジタル資料を検索・閲覧できるデータベース。当館の蔵書のうち、デジタル化された図書、雑誌、古典籍資料、博士論文、官報、憲政資料、脚本などに加え、当館が収集したインターネット上の刊行物などが閲覧できる。今回の展示資料の中にも「国立国会図書館デジタルコレクション」で閲覧できるものが数多くある。

当館が提供するコンテンツ

当館では、蔵書検索・申込をはじめ、立法情報(国会会議録索引日本法令索引)や調べ方案内(リサーチ・ナビレファレンス協同データベース)、図書館に関する情報(カレントアウェアネス・ポータル)、子ども向けサービス(キッズページ)など、さまざまなコンテンツを当館HP上で提供している。 この中には、東京本館や国際子ども図書館の過去の企画展示の電子版や、テーマごとに当館所蔵のユニークな資料を解説付きで見ることができる「電子展示会」もある。ぜひ当館のHPにアクセスして、さまざまな資料の魅力に触れていただきたい。

歴史的音源について

歴史的音源(愛称:れきおん)は、音楽関連団体からなる歴史的音盤アーカイブ推進協議会が、SPレコード約5万音源をデジタル化したコンテンツである。
当館では平成23(2011)年5月から、国立国会図書館デジタルコレクションで提供を開始した。また、平成25(2013)年3月には、歴史的音源専用ページを公開した。「れきおん」には、音楽はもちろんのこと、落語や歌舞伎、政治家の演説など、さまざまなジャンルの音源が収録されている。
今回の展示では、著名な作家が自分の作品を朗読した音源を紹介する。古の作家たちの肉声をお楽しみいただきたい。