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 国立国会図書館では江戸期以前の和古書、清代以前の漢籍を約34万冊所蔵しています。そのうち、平成10年6月現在、貴重書に指定されているものは約1,000点です。幅広い蔵書構成を特徴とする資料の中から、書物の歴史を辿り、また特色ある資料を選び、三つの章で紹介いたします。

第1章 書物の歴史を辿って
第2章 名家の筆跡
第3章 全日本沿海興地全図




第1章 書物の歴史を辿って
 本章では当館所蔵貴重書で、奈良から江戸時代まで、各時代を代表する書誌学上の重要資料であるとともに、美術的名品でもある書物の数々をとりあげながら、その歴史を辿ります。順番は、古写経と古刊経、中国と朝鮮の書物、古写本、古刊本、古活字版、絵本・絵巻など、となっています。

古写経と古刊経
 日本の書物の始まりは仏教文化と密接に関わっています。わが国に現存する最古の写本は聖徳太子(573-621)自筆と伝えられる『法華義疏』(宮内庁蔵)であり、現存最古の印刷物は奈良時代の「百万塔陀羅尼」です。古い時代の書物の装訂である粘葉装の最古の遺品は仁和寺で所蔵する密教経典類の写本、平安時代の『三十帖冊子』といわれています。平安末から鎌倉時代を代表する出版物の春日版や高野版は、興福寺や金剛峯寺で出版された仏教典籍類です。今日遺る仏教典籍の中には、文字、料紙、装訂、印刷等において優れたもの、貴重なものが数多くあります。ここでは当館所蔵の奈良から南北朝にわたる各時代の写経、刊経等のなかから、書誌学上重要な遺例であるとともに美しく、資料的価値の高いものを9点展示いたします。


1.集一切福徳三昧経
2.百万塔陀羅尼
3.毘沙門天画像
4.大慈恩寺三蔵法師伝
5.【ビ】摩肅経
6.妙法蓮華経
7.〔足利尊氏願経〕
8.成唯識論
9.〔新請来経等目録〕

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中国と朝鮮の書物
 古来、わが国は中国や朝鮮から多くの書物を輸入、書写し、その文化を学んできました。舶載された書物は室町時代以降になると、それまでの仏教典籍に加えて儒教の経典や禅僧の詩文集、さらには医書などの実用書にまで及びました。とりわけ宋や元、明代の出版物は、五山版などの出版に大きな影響を与えました。
当館は、中国では亡失してしまいましたが、わが国においてのみ伝存し、重要文化財に指定されている北宋版『姓解』をはじめ、明代地方志約60点など、中国および朝鮮で書写または印刷された貴重書約120点を所蔵します。ここでは、その中から日本の文化に深く影響した書物を中心に、宋元版6点、明版3点、中国写本2点、朝鮮版2点を展示します。

10.姓解
11.大唐西域記
12.礼記註
13.春秋経伝集解
14.山谷黄先生大全詩註
15.新増説文韻府群玉
16.文献通考
17.寿寧待誌
18.程氏墨苑
19.永楽大典
20.〔欽定四庫全書零本〕
21.纂図互註周礼
22.続三綱行実図

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古写本
 印刷された書物を刊本(版本)と呼ぶのに対し、手で書いた本を写本といいます。わが国には古くから、仏教経典や歌集などをはじめとして多くの文献が写本として伝えられており、書物の伝来のうえでの一特徴をなしています。室町時代末または江戸時代初めまでに作られた写本は「古写本」と呼ばれ珍重されます。当館では、慶長年間(1596-1615)以前に書写されたものを古写本として扱い、すべて貴重書に指定しています。その数は約200点にのぼります。全体として室町時代のものが主ですが、内容的には、仏教、儒学、国語・国文学、歴史、芸能などの分野にわたり、学術的に価値の高い文献も多くあります。平安時代末頃の書写とされる唐代の地誌『天台山記』、現存最古の刀剣書『銘尽』などの重要文化財も含まれています。ここでは、その中から代表的なもの4点を展示します。あわせて当時の政治・社会状況を記す中世の文書・古記録類から、南北朝時代の記録『師守記』、室町時代の醍醐寺座主満済の自筆日記『満済准后日記』の2点を紹介します。

23.天台山記
24.師守記
25.満済准后日記
26.銘尽
27.〔雑字類書〕
28.尚書

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古刊本
 わが国で室町時代末期までに出版された刊本は古刊本、あるいは古版本、旧刊本などと称されます。当館では慶長期までに出版された刊本はすべて貴重書に指定しています。
 古刊本の代表は、南北朝、室町時代にかけて数多く出版された「五山版」と言えましょう。五山版は、京都・鎌倉の五山を中心とする禅宗寺院の関係者によって刊行された出版物の総称です。内容は禅僧の語録や詩文が主で、装訂は殆どが袋綴じで、版式は宋・元・朝鮮の刊本の覆刻や様式を模倣したものが多く、中国の書物や出版技術の影響の大きさを物語っています。当館は国内屈指の五山版の所蔵館です。また、この時代には日明貿易の根拠地であった堺の阿佐井野氏、朝鮮との貿易で栄えた周防の大内氏、薩摩の島津氏などの出版もみられ、出版文化は地方にも広がっていきます。内容も仏書ばかりでなく儒教の経典類や詩文集、辞書、医書などの実用書も加わってきます。ここでは五山版を中心に、阿佐井野版、大内版など古活字版を除く中世の出版物の中から9点を展示しました。

29.新刊五百家註音辯唐柳先生文集
30.仏果圜悟禅師碧巌録
31.夢中問答集
32.蔵乗法数
33.聚分韻略
34.論語集解
35.新編名方類証医書大全
36.節用集
37.韻鏡

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古活字版
 文禄・慶長・元和・寛永の約50年間にわたり、活字印刷により出版された書物を、近世中期以降の活字印刷物と区別して「古活字版」と称しています。豊臣秀吉の朝鮮出兵に際しもたらされた活字印刷機を用い、文禄2年(1593)後陽成天皇の命により『古文孝経』が刷られたとのことです。後陽成天皇、徳川家康、豊臣秀頼等の為政者、比叡山、高野山などの寺院、医者などにより出版され、出版物の種類は、仏書、漢籍のほか、国書の文学書、歴史書、医書などの実用書に及びました。江戸時代に出版業が営利事業として成立するようになると、印刷部数に限りがあるこの活字印刷は増大する需要に対応しきれず、次第に出版の主流は整版へと移っていきました。当館では古活字版としては最古の刊記がある『天台四教儀集解』をはじめ、古活字版を約200点所蔵しており、国内有数の所蔵館です。古活字版はすべて貴重書に指定しています。また、天正19年(1591)より約20年間、キリスト教の宣教師らによってもたらされた西洋の活字印刷機を用い、「キリシタン版」と称されている活字印刷物が出版されました。ここでは古活字版11点とあわせて東洋文庫蔵のキリシタン版1点を紹介します。

38.ドチリーナ・キリシタン
39.天台四教儀集解
40.古文孝経
41.標題句解孔子家語
42.群書治要
43.帝鑑図説
44.黄帝内経素問註証発微
45.万葉集
46.伊勢物語
47.徒然草
48.顕戒論
49.諸経要集


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絵本・絵巻など
 当館では絵本、絵巻物などで特に資料的芸術的価値があると認められるものは、印刷あるいは書写年代を問わず貴重書に指定しています。ここではその中から、江戸時代前半に制作された絵巻物2点、菱川師宣、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿などの描いた絵本5点、加えて、司馬江漢の創製した腐蝕銅版画1点、歌川広重の名品揃物1点、計9点を展示します。

50.おどりの図
51.大ゑつ
52.余景作り庭の図
53.父の恩
54.青楼美人合
55.彩色美津朝
56.潮干のつと
57.三囲景
58.江戸近郊八景之内


第2章 名家の筆跡
 当館では著名な人物の書簡、稿本、書入本等を多数所蔵しています。なかでも、著者自らが書いた自筆稿本などは、著者の苦心や推敲の跡などが残されており、作家や作品研究の上で貴重な資料です。ここでは曲亭馬琴の自筆稿本をはじめとする稿本を中心に、書簡、書入本等13点を紹介します。

59.細川忠興夫人書状
60.本朝編年録
61.貞観政要抜萃
62.孝経小解
63.星巌先生手書稿本
64.源烈公真筆
65.古事記伝
66.万葉集略解
67.南総里見八犬伝
68.偐紫田舎源氏
69.新釈輿地図説
70.泰西本草名疏
71.風土

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第3章 大日本沿海輿地全図

72.大日本沿海輿地全図


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 西洋で印刷された書物は、印刷術の発明された15世紀半ばから18世紀末までの350年間で、60-70万点は下らないと推定されています。国立国会図書館の所蔵する古い洋書はそのほんの氷山の一角に過ぎませんが、これらは一定の収集方針の下に集められたものであり、本展示会ではそのカテゴリーに従って、三つの章でこれらの資料を紹介することにしたいと思います。

第1章 書物の意匠
第2章 西洋人の日本発見
第3章 科学革命の浸透

第1章 書物の意匠
 19世紀に入って書物が大量に印刷されるようになるまで、本造りは主として手作業でした。手で丁寧に書き写されていた写本(マニュスクリプト)を大量に複製することを可能にしたのがグーテンベルクによる印刷術の発明ですが、それでも10倍程度のスピード・アップに過ぎませんでした。活字の彫金・鋳造・植字等すべて手作業であり、インクを塗ることも紙にプレスすることも、さらに製本することも、すべて手作業でした。
 そうした中で、書物の意匠はしだいに標準化されていきます。当初は活字の書体も様々であったものがローマン体へと標準化されていき、本のサイズも小型化していきます。本にはページ付けや標題紙、目次、索引などが加わるようになり、書かれる内容も飛躍的に多様化していきました。
 当館ではこうした出版・印刷史を知る上で手がかりとなるような貴重な資料を収集してきました。ここでは獣皮に手で書かれていた中世の写本が、やがて初期の活版印刷技術によって作られたインキュナブラへと移行し、さらに技術的にも意匠的にもより洗練された造本へと変化していく過程を10点の資料で紹介します。

73.アリストテレス『オルガノン 霊魂論』
74.アルベルトゥス・マグヌス『ミサの秘義』
75.『ラテン語聖書』
76.アルド・マヌツィオ編『新訂増補イソクラテス集』
77.ユウェナリス、ペルシウス『諷刺詩』
78.リウィウス『ローマ史』
79.ベラルミーノ『ヘブライ語教本』
80.『イソップ寓話集』
81.『チョーサー著作集』
82.『欽定訳聖書』


第2章 西洋人の日本発見
 コロンブスの新大陸発見以後、西洋人の世界観は一変しました。彼ら探検家の航海記録はいち早く出版されるのが常であり、それに刺激された地図製作者は次々と世界地図を改訂しました。プトレマイオスの『コスモグラフィア』に縛られていた中世以来の世界図に、早くも1507年、ヴァルトゼーミューラーはアメリカ大陸を描き加えていますが、その地図はまだ中世的なものに留まっていました。
 世界地図が近代的なものとなったのは、オルテリウスの『世界の舞台』(1570)が刊行されてからのことです。彼の地図帳は非常に多くの版を重ねましたが、アジア(特に極東)に関する情報が不足していました。16世紀以降、多くの西洋人がある者は布教の為、ある者は通商の為、ある者は知識の為、東洋を訪れています。彼らは多数のオリエンタリア(東洋関係資料)を出版し、時には印刷機を持ち込むことまでしています。
 当館は、16-17世紀イエズス会年報やザビエル関係資料、あるいはモンタヌス等の日本に関する資料を中心に、極東、あるいは広くアジアに関する紀行・旅行記等を収集してきました。ここでは、7点のオリエンタリアを紹介すると共に、江戸時代の日本人の西洋受容を示す蘭書2点を紹介します。


83.ノールト『世界周航記』
84.オレアリウス『ロシア・ペルシャ紀行』
85.タヴェルニエ『トルコ・ペルシャ・東インド紀行』
86.ニューホフ『オランダ東インド会社派遣使節中国紀行』
87.『天正遣欧使節グレゴリウス13世謁見記』
88.ケンペル『日本誌』
89.オヤングレン『日本文典』
90.マルチネット『格致問答』
91.オスカンプ等編『薬用植物図譜』



第3章 科学革命の浸透
 今日の科学技術文明の土台には、ルネサンス以後始まった「科学革命」という大きな世界認識の変化がありました。しかし、それは突然に起ったわけではありません。インキュナブラの時代に印刷された科学書は古代・中世(含イスラム)から引き継がれた天文・数学・医学・技術書が中心で、その中には暦や占星術書、錬金術書、本草書も含まれていました。こうした科学書が非常に多数出版されるようになると、それらの内容の首尾一貫しない点が強く意識されるようになります。この中から実験や観察に重点をおく人々が市井に登場してきました。彼らは個人で天文台を設け、あるいは実験を行い、その結果を書簡や印刷物により素早く伝達した。彼らの活動舞台は学会が中心となり、定期刊行物も発行されるようになりました。
 当館は、この「科学革命」がヨーロッパを中心に浸透していく過程を示すような、科学史上の名著を多数収集してきましたた。ここではそのような資料を4点紹介すると共に、印刷技術が高度化することで、芸術的に表現されるようになった動物誌・植物誌から5点を紹介します。

92.ヘヴェリウス『月面学』
93.ゲーリケ『真空に関するマグデブルクでの新実験』
94.ニュートン『自然哲学の数学的原理』
95.『ブリタニカ百科事典』
96.グールド『オーストラリア鳥類概説』
97.ソールズベリ『ロンドンの楽園』
98.ルドゥーテ『美花選』
99.ローゼンバーグ『アマリリスの花』
100.メーリアン『スリナム産昆虫変態図譜』

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