[第一回国会開会式](テキスト) | 日本国憲法の誕生

[第一回国会開会式]

国会開会式の次第案

午前十時衆議院参議院の議長、副議長、議員及び職員がその本院に参集する。
同十時二十五分皇族、内閣総理大臣その他の国務大臣、最高裁判所長官、会計検査院長及び参観者が参議院に参集する。
同十時四十五分天皇陛下が参議院に行幸せられる。
衆議院、参議院の議長及び副議長は車寄内で議員及び職員は門内で奉迎する。
次に天皇陛下が便殿に入らせられる。
衆議院議長が前行し、宮内府長官その他の供奉員が御後に従う。
次に衆議院、参議院の議長及び副議長が天皇陛下に拝謁する。
次に参議院議長、衆議院、参議院の副議長、議員及び職員が式場に入り、所定の位置に着く。
次に内閣総理大臣その他の国務大臣、最高裁判所長官、会計検査院長が式場に入り所定の位置に着く。
次に皇族が式場に入り所定の位置に着かせられる。
次に天皇陛下が式場に出御せられ、玉座に着かせられる。
衆議院議長が前行し、宮内府長官、侍従長、侍従(勅語書を奉持する)及び行幸主務官が御後に従う。
次に衆議院議長が式辞を述べる。
次に侍従長が勅語書を、天皇陛下に奉る。
次に勅語を賜う。
次に衆議院議長が御前に参進して、勅語書を拝受する。
次に天皇陛下が入御せられ便殿に入らせられる。
参議院議長が前行し、宮内府長官、侍従長、侍従及び行幸主務官が御後に従う。
次に皇族が式場を出られる。
次に諸員が式場を出る。
次に天皇陛下が還幸せられる。
参議院議長が車寄まで前行し、宮内府長官その他の供奉員が御後に従う。
衆議院及び参議院の議長及び副議長は車寄内で、議員及び職員は門内で奉送する。
次に各々退出する。
(注意)服装は通常服(男子はフロックコート、モーニングコートの外国民服礼装 女子はアフタヌーンドレスの外白襟紋付を含む)を立前とするが、その他の見苦しくない服装でも差支えない。

第一回国会開会式参観席

進駐軍関係 一八〇名   国会議員 八二名
官吏 一一八名   新聞通信参観 三六名
供奉職員 一〇名   記事写真班席 九六名
一般参観 一九〇名   七一二名

[会場内の図]

開会式式辞

本日親しく 天皇陛下の臨幸を仰ぎ、第一囘国会の開会式を挙げるにあたり、衆議院および参議院を代表して、ここに所信を表明いたします。そもそも、日本国憲法は、正義と人道との人類普遍の理念に立脚して、国民の総意を基調とし、人格の基本的権利を尊重して平和的文化的民主国家を建設し、もつて世界恒久平和の確立に寄与しようとする崇高な理想をもつものであります。
しかして、国会は、この日本国憲法により、国権の最高機関となり、国の唯一の立法機関となつたのであるから、国会の使命はいよいよ重くかつ大きくなつたといわなければなりません。

されば、国民は十分にこれを理解し、これを尊重し、国会もまた、あくまで国民の国会たる自覚を深め、国民の動向を正しくとらえ、その反映にいささかも欠けるところがあつてはなりません。
いまや、わが国の事態は極めて困難であります。しかしながら、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、国民が手をたずさえて起ち、みずから奮い、みずから励み、ひたすら危局突破に努めていることは、われわれの深く感激しているところであります。
ここに、われわれは国民とともに最善をつくして、その使命を完うし、もつて日本国の崇高な理想を達成しようとするものであります。

第一囘国会開会式における勅語

本日、第一囘国会の開会式に臨み、全国民を代表する諸君と一堂に会することは、わたくしの深く喜びとするところである。
日本国憲法に明らかであるように、国会は、国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関である。したがつて、わが国今後の発展の基礎は、一に国会の正しい運営に存する。
今や、わが国は、かつてない深刻な経済危機に直面している。この時に当り、われわれ日本国民が真に一体となつて、この危機を克服し、民主主義に基く平和国家・文化国家の建設に成功することを、切に望むものである。
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